機関トップ
資料グループ
テキスト一覧
年表一覧
キーワード一覧
さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
トップページ
資料グループ選択
全短歌(10791首)(資料グループ)
冬の言葉(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku012009
タイトル. 版. 巻次
冬の言葉
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
短歌
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
欧文タイトル
タイトルに関する注記
編著者
編著者(カナ)
編著者(ローマ字)
出版者
出版者(カナ)
出版者(ローマ字)
出版年
出版年終
数量
形状
大きさ
大きさ(縦)
大きさ(横)
材質
形態に関する注記
保存状況
縮尺
その他の注記
言語
日本語
ISBN
ISSN
件名
件名(カナ)
件名(ローマ字)
地名件名
地名件名(カナ)
地名件名(ローマ字)
人名件名
人名件名(カナ)
人名件名(ローマ字)
内容年
内容年終
内容細目
内容細目(カナ)
内容細目(ローマ字)
解題・説明
解題・説明(英語)
来歴
来歴(英語)
所蔵機関
原資料の所在地
資料番号
管理記号
カテゴリ区分
図書
資料種別
資料分類(大分類)
資料分類(中分類)
資料分類(小分類)
文化財情報
manifest.jsonへのURL
参照データ
関連ページURL
関連画像URL
自治体史掲載
出版物・関連資料
翻訳元の言語
権利関係・利用条件
原資料の利用条件
権利関係・利用条件に関する注記
緯度・経度・高度に関する注記
DOI
既刊目録名
デジタル化の経緯に関する注記
/ 11652ページ
関連目録
短歌
冬の言葉
風のなかに身を反らしあふ冬の木々けぢめなく待つ時間流れて
錆び釘を拾ひて土に書きし文字落ち葉の下に幾日保たむ
駅を出でて枯れ野の口に懸かる橋バスを渡してより渡りゆく
流れつつ向きを変へゆく芥見つ箴言などに拘る日にて
針山にもつれゐし糸ほぐしつつきれぎれに戻りくる記憶あり
降り出でて石の粗面を濡らす雨人も蹤きゆく犬もしづけし
しづくしてゐしアカンサス鎮まれば理詰めに言へることもはかなし
へだたりを確かめ合へば足るごとくドア押して出づ夜霧の街に
塗りつぶしゐる夜の時間風疼く雑木林を背後に置きて
マジヨリカの壷伏せ置きて久しきにシレーヌのこゑも蘇り来ず
前髪に雪のしづくを光らせて訪はむ未知の女のごとく
落体となりゆくわが身思ふまで壁に吊られてゆがめるコート
ストールのひるがへりつつ歩む影堤の上を遠ざかりゆく
杭を打ちゐたる人らも去りゆけば野になづさひて草火の煙り
袖刳りの曲線を裁つ手もとより夜のほとぼりも失ひ易し
語原など知り得しことの何ならむ書庫閉ぢて石の廊下を渡る
有機物の燃ゆる臭ひと思ひゐて肩へ集まりくる疲れあり
死語ばかり知る寂しさか本あまた積みて焚きゐる夢など見つつ
釈明を下待つわれも寂しきに落ち葉は深し轍うづめて
落飾し終れる古き物語りきりきりと堪へてゐる日々に恋ふ
鉢の外に魚のはみ出しゐる童画はみ出て赤き尾鰭がそよぐ
突き落とす刹那に醒めし夢のあと色無き雲の流れてやまず
待たれゐむ檄さへ今は書き得ぬに組みを解かれてひしめく活字
喪の記事を足して校了とし来し夜の電熱器の渦音なく点る
鐘の曲ながれくる朝の窓黄味つぶらかに卵は割らる
花の屑散らばる花舗の前過ぎてマツフのなかの手があたたかし
片空の虹もうすれて凪ぎ深しまつはる犬を枯れ木につなぐ
いだきゆく鉢の桜草花ゆらぐ言ひそびれたる語彙が重たし
春を待つ木々のしずけさ巣箱幾つ懸け終へて人の去りたる後も
遠景をとざして芽ぶく雑木原沼は音なく水湛へゐる
ナビゲーション リンクのスキップ
短歌
冬の言葉
風のなかに身を反らしあふ冬の木々けぢめなく待つ時間流れて
錆び釘を拾ひて土に書きし文字落ち葉の下に幾日保たむ
駅を出でて枯れ野の口に懸かる橋バスを渡してより渡りゆく
流れつつ向きを変へゆく芥見つ箴言などに拘る日にて
針山にもつれゐし糸ほぐしつつきれぎれに戻りくる記憶あり
降り出でて石の粗面を濡らす雨人も蹤きゆく犬もしづけし
しづくしてゐしアカンサス鎮まれば理詰めに言へることもはかなし
へだたりを確かめ合へば足るごとくドア押して出づ夜霧の街に
塗りつぶしゐる夜の時間風疼く雑木林を背後に置きて
マジヨリカの壷伏せ置きて久しきにシレーヌのこゑも蘇り来ず
前髪に雪のしづくを光らせて訪はむ未知の女のごとく
落体となりゆくわが身思ふまで壁に吊られてゆがめるコート
ストールのひるがへりつつ歩む影堤の上を遠ざかりゆく
杭を打ちゐたる人らも去りゆけば野になづさひて草火の煙り
袖刳りの曲線を裁つ手もとより夜のほとぼりも失ひ易し
語原など知り得しことの何ならむ書庫閉ぢて石の廊下を渡る
有機物の燃ゆる臭ひと思ひゐて肩へ集まりくる疲れあり
死語ばかり知る寂しさか本あまた積みて焚きゐる夢など見つつ
釈明を下待つわれも寂しきに落ち葉は深し轍うづめて
落飾し終れる古き物語りきりきりと堪へてゐる日々に恋ふ
鉢の外に魚のはみ出しゐる童画はみ出て赤き尾鰭がそよぐ
突き落とす刹那に醒めし夢のあと色無き雲の流れてやまず
待たれゐむ檄さへ今は書き得ぬに組みを解かれてひしめく活字
喪の記事を足して校了とし来し夜の電熱器の渦音なく点る
鐘の曲ながれくる朝の窓黄味つぶらかに卵は割らる
花の屑散らばる花舗の前過ぎてマツフのなかの手があたたかし
片空の虹もうすれて凪ぎ深しまつはる犬を枯れ木につなぐ
いだきゆく鉢の桜草花ゆらぐ言ひそびれたる語彙が重たし
春を待つ木々のしずけさ巣箱幾つ懸け終へて人の去りたる後も
遠景をとざして芽ぶく雑木原沼は音なく水湛へゐる