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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
雲多き日々(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku012016
タイトル. 版. 巻次
雲多き日々
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
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短歌
タイトル関連(カナ)
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/ 11652ページ
関連目録
短歌
雲多き日々
咲き残るひなげしの白地のひびき空のひびきにさとき花びら
もの縫ひて二階にあればさまざまの地上の音のわれに集まる
みづからの手では滅ぶなといふ言葉思ひ出づるはいかなる時か
昼のサイレン聞こえてゐしが野を遠く積み木の如き貨車流れゆく
少年の義足のあとを歩みつつ曲り角までしばらく間あり
夕焼がまぶしグアムに果てむとし何の光りを最後に見しや
思ひ来しことの途切れて黒んぼのマヌカンが立つ店先を過ぐ
曇り日にかぎろひわたる丘の上白き穂わたのひとところ舞ふ
ふり向けばいつの間に来て草むらに音もなくゐるシャガールの牛
竹垣の内外となく向きむきに土に散らばる椿の花は
ひとすぢの光りの縄のわれを巻きまたゆるやかに戻りてゆけり
いづくにかまだ母はゐてわがために粽の葉など摘めるならずや
もとのわれに戻りて歩む夜の道吹かれゐるものみな音を立つ
帰り来てもの言ふとせぬわれを措き光るまでタイルを磨く妹
腕などを失ひて還る兵はゐずやジェット機も銀河も曇りに見えず
夜の運河は水ふくれゐき吊り革に触れ来たる手をいつまで洗ふ
泥のごとき雲ばかり見てゐし夢の醒めつつ風の音がひろがる
青柿を拾へば土の冷え持てり何に朝より寂しきわれか
よく廻るかざぐるま持つ幼な子を木蔭にしばし置きて語らふ
駆けこみて来し人の息しづまらぬままトンネルに入りゆく電車
ためらひて贈らむと決めし箱の上淡き影なすリボンを結ぶ
褐色の闘魚といふを飼ふ人のひとりいかなるたのしみを持つ
夜々来鳴く水鶏と知りて用水に近き住まひも一年を経ぬ
ややありて筆談に移るさま見つつ人を待つ間の次第に長し
稀薄なる思ひにゐしが黒き傘不意にすぼめて人の入り来る
橋の上を風過ぎむとし青鳩の逃ぐる構へを見せてとどまる
雲多き日々となりつつ黄の花粉こぼして終るマーガレットも
ヴェロ二カの手巾の意味も知らず来てたたむガーゼの手にやはらかし
いづくまで行きしや月の夜の更けをつゆけき犬となりて戻り来
河口近き鉄橋を渡る夜汽車見ゆ垂れし双手のさびしき時に
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短歌
雲多き日々
咲き残るひなげしの白地のひびき空のひびきにさとき花びら
もの縫ひて二階にあればさまざまの地上の音のわれに集まる
みづからの手では滅ぶなといふ言葉思ひ出づるはいかなる時か
昼のサイレン聞こえてゐしが野を遠く積み木の如き貨車流れゆく
少年の義足のあとを歩みつつ曲り角までしばらく間あり
夕焼がまぶしグアムに果てむとし何の光りを最後に見しや
思ひ来しことの途切れて黒んぼのマヌカンが立つ店先を過ぐ
曇り日にかぎろひわたる丘の上白き穂わたのひとところ舞ふ
ふり向けばいつの間に来て草むらに音もなくゐるシャガールの牛
竹垣の内外となく向きむきに土に散らばる椿の花は
ひとすぢの光りの縄のわれを巻きまたゆるやかに戻りてゆけり
いづくにかまだ母はゐてわがために粽の葉など摘めるならずや
もとのわれに戻りて歩む夜の道吹かれゐるものみな音を立つ
帰り来てもの言ふとせぬわれを措き光るまでタイルを磨く妹
腕などを失ひて還る兵はゐずやジェット機も銀河も曇りに見えず
夜の運河は水ふくれゐき吊り革に触れ来たる手をいつまで洗ふ
泥のごとき雲ばかり見てゐし夢の醒めつつ風の音がひろがる
青柿を拾へば土の冷え持てり何に朝より寂しきわれか
よく廻るかざぐるま持つ幼な子を木蔭にしばし置きて語らふ
駆けこみて来し人の息しづまらぬままトンネルに入りゆく電車
ためらひて贈らむと決めし箱の上淡き影なすリボンを結ぶ
褐色の闘魚といふを飼ふ人のひとりいかなるたのしみを持つ
夜々来鳴く水鶏と知りて用水に近き住まひも一年を経ぬ
ややありて筆談に移るさま見つつ人を待つ間の次第に長し
稀薄なる思ひにゐしが黒き傘不意にすぼめて人の入り来る
橋の上を風過ぎむとし青鳩の逃ぐる構へを見せてとどまる
雲多き日々となりつつ黄の花粉こぼして終るマーガレットも
ヴェロ二カの手巾の意味も知らず来てたたむガーゼの手にやはらかし
いづくまで行きしや月の夜の更けをつゆけき犬となりて戻り来
河口近き鉄橋を渡る夜汽車見ゆ垂れし双手のさびしき時に