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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
ガラスの皿(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku012024
タイトル. 版. 巻次
ガラスの皿
タイトル. 版. 巻次(カナ)
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/ 11652ページ
関連目録
短歌
ガラスの皿
ゆく末は思はざらむとゐるものをほとりに水の湧くごとき日よ
庖丁の背もて鱗を削がれゐつ過ぎて体のいづこか寒し
充電せる馬などのゐるけはひしてまつすぐ歩みゆくほかあらず
ひとところ光る落ち葉は何ならむものを干しゐて目のかかづらふ
前歯などの欠けゆくやうに一つ一つ錆びて落ちつぐ金魚草の花
もの音を立つることなきわが生活隣の庭は木を整ふる
みな同じ本のかたちと思ひゐてまどろめるらし手の冷ゆるまで
人へ置く距離曖昧に歩みつついたく小さしわが洋傘は
拭きながらガラスの皿も見失ふ思はぬ酔ひの身に残りゐて
一日中真夜中のやうな地下の書庫何のはずみにここに働く
紫の染みて靄だつ街のさま当然ひとりの夜がまた来る
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短歌
ガラスの皿
ゆく末は思はざらむとゐるものをほとりに水の湧くごとき日よ
庖丁の背もて鱗を削がれゐつ過ぎて体のいづこか寒し
充電せる馬などのゐるけはひしてまつすぐ歩みゆくほかあらず
ひとところ光る落ち葉は何ならむものを干しゐて目のかかづらふ
前歯などの欠けゆくやうに一つ一つ錆びて落ちつぐ金魚草の花
もの音を立つることなきわが生活隣の庭は木を整ふる
みな同じ本のかたちと思ひゐてまどろめるらし手の冷ゆるまで
人へ置く距離曖昧に歩みつついたく小さしわが洋傘は
拭きながらガラスの皿も見失ふ思はぬ酔ひの身に残りゐて
一日中真夜中のやうな地下の書庫何のはずみにここに働く
紫の染みて靄だつ街のさま当然ひとりの夜がまた来る