機関トップ
資料グループ
テキスト一覧
年表一覧
キーワード一覧
さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
トップページ
資料グループ選択
全短歌(10791首)(資料グループ)
花の香ならず(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku012039
タイトル. 版. 巻次
花の香ならず
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
短歌
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
欧文タイトル
タイトルに関する注記
編著者
編著者(カナ)
編著者(ローマ字)
出版者
出版者(カナ)
出版者(ローマ字)
出版年
出版年終
数量
形状
大きさ
大きさ(縦)
大きさ(横)
材質
形態に関する注記
保存状況
縮尺
その他の注記
言語
日本語
ISBN
ISSN
件名
件名(カナ)
件名(ローマ字)
地名件名
地名件名(カナ)
地名件名(ローマ字)
人名件名
人名件名(カナ)
人名件名(ローマ字)
内容年
内容年終
内容細目
内容細目(カナ)
内容細目(ローマ字)
解題・説明
解題・説明(英語)
来歴
来歴(英語)
所蔵機関
原資料の所在地
資料番号
管理記号
カテゴリ区分
図書
資料種別
資料分類(大分類)
資料分類(中分類)
資料分類(小分類)
文化財情報
manifest.jsonへのURL
参照データ
関連ページURL
関連画像URL
自治体史掲載
出版物・関連資料
翻訳元の言語
権利関係・利用条件
原資料の利用条件
権利関係・利用条件に関する注記
緯度・経度・高度に関する注記
DOI
既刊目録名
デジタル化の経緯に関する注記
/ 11652ページ
関連目録
短歌
花の香ならず
純白の大きはちすの花ありきさはれば紙の音をたてにき
逝きしより八年を経ておもかげもいつしか写真の顔に定まる
つながれしままに眠れりはじめより犬のかたちに生れしのみに
出でてゆく気配のせしが鉄のドア思はぬ大き音してしまる
なにげなく読みて畳みし広告の牛のまだらの目に残りたり
力ある二本の指に掏るといふ二本の指も人を狂はす
食事して夜更けの駅に別れしが調停などのいかになりけむ
その母に返して胸のさびしけれあたたかかりしみどり児の嵩
兵たりし昔を言ひて飲食を急ぐ習ひをみづから笑ふ
たのしみの少なきわれに仮縫ひを終へしコートの今日か届かむ
用一つ思い出しつつ横たへてある木の梯子見て通りたり
摑みたる手にやはらかにくびれたる何なりしかと目ざめて思ふ
思ひ来しことのくさぐさ相会ひて言葉となして何ぞはかなき
瀬戸ものの触れあふ音のしてゐしが唐突の死をわれは願へる
ひろがりてたゆたひてゐるものならめ意識するとき心は固体
イタリアの厚地の絹も古びしに着れば落ちつくブラウスのあり
若くして逝きにしことも幸ひか時雨の寺をまからむとする
縫ひものを仕舞はむとゐて夜半に聞く秋の雷などさびしきものを
娘たちを嫁がすといふかなしみも知らず終らむわれとし気づく
手探りの如きひと日を終へて来て花の香ならず指に残れる
ナビゲーション リンクのスキップ
短歌
花の香ならず
純白の大きはちすの花ありきさはれば紙の音をたてにき
逝きしより八年を経ておもかげもいつしか写真の顔に定まる
つながれしままに眠れりはじめより犬のかたちに生れしのみに
出でてゆく気配のせしが鉄のドア思はぬ大き音してしまる
なにげなく読みて畳みし広告の牛のまだらの目に残りたり
力ある二本の指に掏るといふ二本の指も人を狂はす
食事して夜更けの駅に別れしが調停などのいかになりけむ
その母に返して胸のさびしけれあたたかかりしみどり児の嵩
兵たりし昔を言ひて飲食を急ぐ習ひをみづから笑ふ
たのしみの少なきわれに仮縫ひを終へしコートの今日か届かむ
用一つ思い出しつつ横たへてある木の梯子見て通りたり
摑みたる手にやはらかにくびれたる何なりしかと目ざめて思ふ
思ひ来しことのくさぐさ相会ひて言葉となして何ぞはかなき
瀬戸ものの触れあふ音のしてゐしが唐突の死をわれは願へる
ひろがりてたゆたひてゐるものならめ意識するとき心は固体
イタリアの厚地の絹も古びしに着れば落ちつくブラウスのあり
若くして逝きにしことも幸ひか時雨の寺をまからむとする
縫ひものを仕舞はむとゐて夜半に聞く秋の雷などさびしきものを
娘たちを嫁がすといふかなしみも知らず終らむわれとし気づく
手探りの如きひと日を終へて来て花の香ならず指に残れる