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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
かなかなは今(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku013003
タイトル. 版. 巻次
かなかなは今
タイトル. 版. 巻次(カナ)
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短歌現代
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/ 11652ページ
関連目録
短歌現代
かなかなは今
たどきなく雨の晴れまを出でて来て雌雄あるとふ銀杏を仰ぐ
噴水を身すがら浴びて立つ裸婦の像見てあればまだらに乾く
位置を替へ鳴きなほしつつ滅びゆくかなかなは今欅の梢
どのやうなわれと思ひて幼な子は小鳥の墓の前へいざなふ
さまざまの表皮撫で来ていつとなく摩滅はげしきてのひらならむ
覆ひがたき夏の荒びと思ふまで花々はみな葉を垂れて立つ
憎むべきものあるごとし梔子の若葉むしばむ青虫よりも
芝生より舞ひ出でし蛾はひとひらの落ち葉となりて吹かれてゆけり
ドラマとて模倣世界にすぎざらむ男の抱けるみどり児が泣く
突き落とす衝動に人も堪へゐしか怒濤見下ろしゐしかのときに
箱舟に乗り得ざりしはかく集ひさしさはりなきことを言ひあふ
幾たびも電話に呼ばれつゆの世のわれと忘れてはなやぐ日あり
鍵を見に戻らむとするうす暗がり橋掛来る鬼に会はずや
なまじろき鱗をかさねゐたるのみ闇のなかなるあぢさゐの花
帰り来てはづす指輪のころがればころがる向きを占はむとす
妹の逝きて八年坐らなくなりたる雛は立てかけて置く
迎へ火の炎のほかは見えずなりくぐまりゐたり夜の道の上
不用意に言ひたるならむ本音ならむのがれ得ぬまま一日をゐしか
待ち針を刺し替へをれば指先にかすかに影のゆき戻りする
女名の表札を掲げおくことのふとなまなまし二十年経て
一つづつ小石を置きて置きながら離りゆきたる人かと思ふ
噴水のほとりは人の影あらず土にかすかにカルキの匂ふ
玉すだれ咲くを言ひつつ見送りしうしろ姿の老いていませり
帰り来むたれかゐさうなこの夕べわれにひとすぢ修羅走りたり
あけぐれに醒めゐて思ふ水源は人の住まはぬさびしきところ
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短歌現代
かなかなは今
たどきなく雨の晴れまを出でて来て雌雄あるとふ銀杏を仰ぐ
噴水を身すがら浴びて立つ裸婦の像見てあればまだらに乾く
位置を替へ鳴きなほしつつ滅びゆくかなかなは今欅の梢
どのやうなわれと思ひて幼な子は小鳥の墓の前へいざなふ
さまざまの表皮撫で来ていつとなく摩滅はげしきてのひらならむ
覆ひがたき夏の荒びと思ふまで花々はみな葉を垂れて立つ
憎むべきものあるごとし梔子の若葉むしばむ青虫よりも
芝生より舞ひ出でし蛾はひとひらの落ち葉となりて吹かれてゆけり
ドラマとて模倣世界にすぎざらむ男の抱けるみどり児が泣く
突き落とす衝動に人も堪へゐしか怒濤見下ろしゐしかのときに
箱舟に乗り得ざりしはかく集ひさしさはりなきことを言ひあふ
幾たびも電話に呼ばれつゆの世のわれと忘れてはなやぐ日あり
鍵を見に戻らむとするうす暗がり橋掛来る鬼に会はずや
なまじろき鱗をかさねゐたるのみ闇のなかなるあぢさゐの花
帰り来てはづす指輪のころがればころがる向きを占はむとす
妹の逝きて八年坐らなくなりたる雛は立てかけて置く
迎へ火の炎のほかは見えずなりくぐまりゐたり夜の道の上
不用意に言ひたるならむ本音ならむのがれ得ぬまま一日をゐしか
待ち針を刺し替へをれば指先にかすかに影のゆき戻りする
女名の表札を掲げおくことのふとなまなまし二十年経て
一つづつ小石を置きて置きながら離りゆきたる人かと思ふ
噴水のほとりは人の影あらず土にかすかにカルキの匂ふ
玉すだれ咲くを言ひつつ見送りしうしろ姿の老いていませり
帰り来むたれかゐさうなこの夕べわれにひとすぢ修羅走りたり
あけぐれに醒めゐて思ふ水源は人の住まはぬさびしきところ