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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
巻き貝(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku013007
タイトル. 版. 巻次
巻き貝
タイトル. 版. 巻次(カナ)
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/ 11652ページ
関連目録
短歌現代
巻き貝
夕映えの白く残れる橋の上ブルドーザーが渡りてゆけり
村の名と今ごろ知りて何にならむ青くともれり駅の時計は
街灯のとぎれし闇に踏み入れて砂利の見えくるまでに間のあり
くらがりに馴れて歩めば近づきてコンクリートの電柱が立つ
夜の更けて釘打つ音はどの家かわれもしきりに何か打ちたし
留守の日は仏の棲家となる家ぞ使はぬ部屋にも菊を活けおく
奈良の秋更科の秋としのびつつ病めば何をかつぐなふ如し
近々と鳥威しの音聞こえをり本を探して二階にあれば
五分後に炊飯器の蒸気を抜く習ひ翅音は石蕗の花にあつまる
サンダルは昨日の雨に湿りゐて体温を持つといふさびしさよ
目の前に何かよからぬ細胞のかたまりの如し黄の鶏頭は
寝入りたるみどり児をとつぷり埋めたる乳母車押して帰りゆきたり
病みあとのしづけさにゐてまた思ふ好事も無きにしかずと言へり
信号のみな赤となる町の角瀬戸ものの店はいつしかあらず
遠くゆく旅にかあらむ母と子のとなりあひゐてあやとりをなす
干し草の匂ひ嗅ぎつつ乗り換へて一両となるローカル線は
芝焼くを立ちて見をれば火の範囲ふちどりながらひろがりてゆく
光れるはパラボラアンテナと気づくまで真横より見て枯れ野を行けり
前の世をふと思はせて城門の鋲の羅列に冬日あたれる
信ずるはなににてもよく足型の大き一つを石に刻めり
羽根の紋あざやかに見えゐたりしが飛び立ちゆけり黄の蝶として
木下闇をくぐり抜け来し顔一つひきしめてまた歩まむとする
消しゴムが目の前にあり火祭りを見て来てつねのわれに戻れば
月出でていよいよ暗きわが庭に八つ手の花の光りはじめぬ
ころがりて離れてしまひし巻き貝の二粒をそのまま卓上に置く
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短歌現代
巻き貝
夕映えの白く残れる橋の上ブルドーザーが渡りてゆけり
村の名と今ごろ知りて何にならむ青くともれり駅の時計は
街灯のとぎれし闇に踏み入れて砂利の見えくるまでに間のあり
くらがりに馴れて歩めば近づきてコンクリートの電柱が立つ
夜の更けて釘打つ音はどの家かわれもしきりに何か打ちたし
留守の日は仏の棲家となる家ぞ使はぬ部屋にも菊を活けおく
奈良の秋更科の秋としのびつつ病めば何をかつぐなふ如し
近々と鳥威しの音聞こえをり本を探して二階にあれば
五分後に炊飯器の蒸気を抜く習ひ翅音は石蕗の花にあつまる
サンダルは昨日の雨に湿りゐて体温を持つといふさびしさよ
目の前に何かよからぬ細胞のかたまりの如し黄の鶏頭は
寝入りたるみどり児をとつぷり埋めたる乳母車押して帰りゆきたり
病みあとのしづけさにゐてまた思ふ好事も無きにしかずと言へり
信号のみな赤となる町の角瀬戸ものの店はいつしかあらず
遠くゆく旅にかあらむ母と子のとなりあひゐてあやとりをなす
干し草の匂ひ嗅ぎつつ乗り換へて一両となるローカル線は
芝焼くを立ちて見をれば火の範囲ふちどりながらひろがりてゆく
光れるはパラボラアンテナと気づくまで真横より見て枯れ野を行けり
前の世をふと思はせて城門の鋲の羅列に冬日あたれる
信ずるはなににてもよく足型の大き一つを石に刻めり
羽根の紋あざやかに見えゐたりしが飛び立ちゆけり黄の蝶として
木下闇をくぐり抜け来し顔一つひきしめてまた歩まむとする
消しゴムが目の前にあり火祭りを見て来てつねのわれに戻れば
月出でていよいよ暗きわが庭に八つ手の花の光りはじめぬ
ころがりて離れてしまひし巻き貝の二粒をそのまま卓上に置く