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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
衛星都市(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku013010
タイトル. 版. 巻次
衛星都市
タイトル. 版. 巻次(カナ)
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短歌現代
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/ 11652ページ
関連目録
短歌現代
衛星都市
はだしにて追ふこともわれはせざりしとドラマの沙漠見をれば思ふ
お百度を踏みて回るといふ石の大きくて定かな形をなさず
巻きものを巻き終はりたる指先に視線あつめて尼僧はをりぬ
くらがりに拡大されて一本の糸ももつれず烏瓜咲く
結論的に思ひたることわれひとり動かずにさへをれば見られず
握りゐる木の実の一個あたためてどんぐりをわれは何に孵さむ
ゆるやかに坂になりゐるバス通りバスをよけむと身をよぢりたり
駅のあたり目に見えて高層となるばかり衛星都市といはるる町は
目じるしの橋はプレートのみとなり列なして車が流れてゐたり
並びたるダンプカーの若き横顔はそのまま青の信号となる
近づけば眼鏡光りてからしいろの秋のスーツがよく似合ひたり
てのひらに何の疲れか残りをり軍服のいろの夢より覚めて
スカートのひだをたたみて寝押しすと余念なかりし夜毎の少女
人間をやめたいと言ひてきかざるをもて余しつつ一夜ありにき
ミッションの女学校が遠く見えゐしが霧深からむ盆地の町は
徴発に馬もとられてふるさとに闇深かりし曲がり家思ふ
夜半に発ちて帰らぬ友軍ありしとぞ終戦近き半島にして
婉曲に言ひたりしかば伝はらず伝はらざりしことに安らふ
二人だけの言葉をピアノと交はすやうに調律師はをり二時間ほどを
乳母車にみどりごは居ずみどりごを抜きたる跡のふつくら窪む
底深く蛇行してゐる川と会ふつね水ばかり見つつ渡るに
幼子の睦めるさまに追ふごとく追はるるごとく家鴨の四、五羽
共に行きて袖をよごしし山百合の花粉の痕は今に残れる
養蜂の旅をいつよりやめにけむ幼子を曳きてスーパーにゐる
過ぎにしやこののちなりや断崖に立つ日のありといふ占ひは
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短歌現代
衛星都市
はだしにて追ふこともわれはせざりしとドラマの沙漠見をれば思ふ
お百度を踏みて回るといふ石の大きくて定かな形をなさず
巻きものを巻き終はりたる指先に視線あつめて尼僧はをりぬ
くらがりに拡大されて一本の糸ももつれず烏瓜咲く
結論的に思ひたることわれひとり動かずにさへをれば見られず
握りゐる木の実の一個あたためてどんぐりをわれは何に孵さむ
ゆるやかに坂になりゐるバス通りバスをよけむと身をよぢりたり
駅のあたり目に見えて高層となるばかり衛星都市といはるる町は
目じるしの橋はプレートのみとなり列なして車が流れてゐたり
並びたるダンプカーの若き横顔はそのまま青の信号となる
近づけば眼鏡光りてからしいろの秋のスーツがよく似合ひたり
てのひらに何の疲れか残りをり軍服のいろの夢より覚めて
スカートのひだをたたみて寝押しすと余念なかりし夜毎の少女
人間をやめたいと言ひてきかざるをもて余しつつ一夜ありにき
ミッションの女学校が遠く見えゐしが霧深からむ盆地の町は
徴発に馬もとられてふるさとに闇深かりし曲がり家思ふ
夜半に発ちて帰らぬ友軍ありしとぞ終戦近き半島にして
婉曲に言ひたりしかば伝はらず伝はらざりしことに安らふ
二人だけの言葉をピアノと交はすやうに調律師はをり二時間ほどを
乳母車にみどりごは居ずみどりごを抜きたる跡のふつくら窪む
底深く蛇行してゐる川と会ふつね水ばかり見つつ渡るに
幼子の睦めるさまに追ふごとく追はるるごとく家鴨の四、五羽
共に行きて袖をよごしし山百合の花粉の痕は今に残れる
養蜂の旅をいつよりやめにけむ幼子を曳きてスーパーにゐる
過ぎにしやこののちなりや断崖に立つ日のありといふ占ひは