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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
絵巻の雲(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku013011
タイトル. 版. 巻次
絵巻の雲
タイトル. 版. 巻次(カナ)
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短歌現代
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/ 11652ページ
関連目録
短歌現代
絵巻の雲
うす紙をはさみて椀を積みをれば禁忌事項の数あるごとし
まじなひをしてより下駄をおろす習ひふるさとの村に今も残るや
つばくろの低く飛ぶ日は雨と言ひ母もさびしく留守を守りけむ
角砂糖を詰めむとするにかどばりて空間寒しガラスの壺は
竹籠の網のまばらをはみ出でて生椎茸はきのこの匂ひ
オルゴールを閉づれば戻るしじまありよはひは既に乱を好まず
をりをりに行くわが意識冷蔵庫に大きザボンを一つ持てれば
ひとりゐはめぐり冷えゐる日の多し絵巻の雲の不意にひろがる
紋織りの薔薇の模様はかすかなる翳なして白のテーブルクロス
今もなほ俗名に呼びて語り合ふ逝きて六年たちたる人を
値の高き古書の噂をして行けり人それぞれのよろこびを持つ
ずたずたになる思ひせり天幕の切れめに風のふためく見れば
吹きしまく砂塵にまなこ閉ぢをればめくれてしまふ野原一枚
どのやうに立つ牛ならむ立つことを忘れしごとくにれかみやまず
手すさびに拾ひたれども石は石の重さに土の匂ひをまとふ
行きどまりの垣にからみて鉄線の大き紫かがよひゐたり
硝煙の臭ひといふを手花火に嗅ぎつつ子らは怖れを知らず
むじな偏の貌といふ字を書きをれば人間といふ不可解のもの
大いなるスパナの形と気づきたり何を恐れて見し夢ならむ
透かし見て手漉きの紙を買ひたればまだらを胸にいだく心地す
山ありて谷ありて人は生くるとふいま目の前は桜のふぶき
幾たびもかけかへられし大橋に人柱とふ言葉も古りぬ
バスを待つ列に喪服の人のをり糸引きて雨は菜の花に降る
落とし来しライター思へば窓口に孔雀羊歯の鉢も目によみがへる
バス停の標識が白く点るころラマ僧二人いづこへ帰る
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短歌現代
絵巻の雲
うす紙をはさみて椀を積みをれば禁忌事項の数あるごとし
まじなひをしてより下駄をおろす習ひふるさとの村に今も残るや
つばくろの低く飛ぶ日は雨と言ひ母もさびしく留守を守りけむ
角砂糖を詰めむとするにかどばりて空間寒しガラスの壺は
竹籠の網のまばらをはみ出でて生椎茸はきのこの匂ひ
オルゴールを閉づれば戻るしじまありよはひは既に乱を好まず
をりをりに行くわが意識冷蔵庫に大きザボンを一つ持てれば
ひとりゐはめぐり冷えゐる日の多し絵巻の雲の不意にひろがる
紋織りの薔薇の模様はかすかなる翳なして白のテーブルクロス
今もなほ俗名に呼びて語り合ふ逝きて六年たちたる人を
値の高き古書の噂をして行けり人それぞれのよろこびを持つ
ずたずたになる思ひせり天幕の切れめに風のふためく見れば
吹きしまく砂塵にまなこ閉ぢをればめくれてしまふ野原一枚
どのやうに立つ牛ならむ立つことを忘れしごとくにれかみやまず
手すさびに拾ひたれども石は石の重さに土の匂ひをまとふ
行きどまりの垣にからみて鉄線の大き紫かがよひゐたり
硝煙の臭ひといふを手花火に嗅ぎつつ子らは怖れを知らず
むじな偏の貌といふ字を書きをれば人間といふ不可解のもの
大いなるスパナの形と気づきたり何を恐れて見し夢ならむ
透かし見て手漉きの紙を買ひたればまだらを胸にいだく心地す
山ありて谷ありて人は生くるとふいま目の前は桜のふぶき
幾たびもかけかへられし大橋に人柱とふ言葉も古りぬ
バスを待つ列に喪服の人のをり糸引きて雨は菜の花に降る
落とし来しライター思へば窓口に孔雀羊歯の鉢も目によみがへる
バス停の標識が白く点るころラマ僧二人いづこへ帰る