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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
地底の音(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku043007
タイトル. 版. 巻次
地底の音
タイトル. 版. 巻次(カナ)
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大宮文芸
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/ 11652ページ
関連目録
大宮文芸
地底の音
麦畑わづかに熟れてこの町に雲水などは見かけずなりぬ
行きどまりの垣にからみて鉄線の大き紫かかよりゐたり
バス停の標識白くともるころラマ僧二人いづこへ帰る
むじな偏の貌といふ字を書きをれば人間といふ不可解のもの
ひしひしと人の増えくる夢なりき石筍などの立つさまに似て
わがめぐり目に見えて荒れてゆく日あり供華の黄菊は葉から衰ふ
ゆく末をまた見失ふごとき日に軒を鳴らして狐雨降る
手すさびに拾ひたれども石は石の重さに土の匂ひをまとふ
われの目もけものの如く光らむか自転車のライトまともに浴びて
温水器の音と気づけどなほしばし地底の音のごとく続けリ
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大宮文芸
地底の音
麦畑わづかに熟れてこの町に雲水などは見かけずなりぬ
行きどまりの垣にからみて鉄線の大き紫かかよりゐたり
バス停の標識白くともるころラマ僧二人いづこへ帰る
むじな偏の貌といふ字を書きをれば人間といふ不可解のもの
ひしひしと人の増えくる夢なりき石筍などの立つさまに似て
わがめぐり目に見えて荒れてゆく日あり供華の黄菊は葉から衰ふ
ゆく末をまた見失ふごとき日に軒を鳴らして狐雨降る
手すさびに拾ひたれども石は石の重さに土の匂ひをまとふ
われの目もけものの如く光らむか自転車のライトまともに浴びて
温水器の音と気づけどなほしばし地底の音のごとく続けリ