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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(資料グループ)
狭山紀行(目録)
/ 11652ページ
目録ID
ku056020
タイトル. 版. 巻次
狭山紀行
タイトル. 版. 巻次(カナ)
タイトル. 版. 巻次(ローマ字)
タイトル関連
朱扇
タイトル関連(カナ)
タイトル関連(ローマ字)
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編著者(カナ)
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/ 11652ページ
関連目録
朱扇
狭山紀行
偶然にめぐり逢ひたるバスのなか心ゆらぎのすべなかりけり
ひつそりと殘雪ふみてもだしゆく傷つきやすき君と知るゆゑ
愛されてゐると知りたる寂しさよ別れ來て一人バスにゆらるる
今一たび夢を見むとも願はねど追ひつめて寂し遠き日の思慕
時へなば忘れも得べし思ひ出の中にのみ澄むおもかげとして
姿勢崩さず生きたしと思ひ涙出づ風募る夜半を一人覺めゐて
振返らずゆくてのみを見よと諭されき寂しき時は思ふかの人
なりゆきにまかす外なきあけくれよつきとめがたし人の心は
下草の靑みそめたる野を行きてむなしく何にすがらむとする
燃え盡きしいのちとも思ふ夭死せし友のノートの歌寫しつつ
生くる事が負檐になりぬと記しあり死の数日前の友が日記ぞ
眉あげて何に競ふとする我ぞ寄り來れば犬もいとしかりけり
隣の主婦に貸しし若干の錢の事を氣にかけいます母も貧しく
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朱扇
狭山紀行
偶然にめぐり逢ひたるバスのなか心ゆらぎのすべなかりけり
ひつそりと殘雪ふみてもだしゆく傷つきやすき君と知るゆゑ
愛されてゐると知りたる寂しさよ別れ來て一人バスにゆらるる
今一たび夢を見むとも願はねど追ひつめて寂し遠き日の思慕
時へなば忘れも得べし思ひ出の中にのみ澄むおもかげとして
姿勢崩さず生きたしと思ひ涙出づ風募る夜半を一人覺めゐて
振返らずゆくてのみを見よと諭されき寂しき時は思ふかの人
なりゆきにまかす外なきあけくれよつきとめがたし人の心は
下草の靑みそめたる野を行きてむなしく何にすがらむとする
燃え盡きしいのちとも思ふ夭死せし友のノートの歌寫しつつ
生くる事が負檐になりぬと記しあり死の数日前の友が日記ぞ
眉あげて何に競ふとする我ぞ寄り來れば犬もいとしかりけり
隣の主婦に貸しし若干の錢の事を氣にかけいます母も貧しく