【芝辻氏】鐵炮鍛冶芝辻氏は代々理右衞門と稱し、櫻之町大道に住した。【元祿二年の境域】其規模元祿二年堺大繪圖によると大道西側南端に東面して其邸を記し、境域東は大道を隔てゝ榎並屋勘左衞門屋敷、西は中臺屋町(今の西六間筋)、南は道路を隔てゝ綾町、北は榎並屋勘左衞門掛屋敷に續いた東西二十間六寸(新間二十一間四尺四寸)、南北十五間(新間十六間一尺五寸)を占めてゐる。【舊址】此境域の現在は東南隅が櫻之町二十一番地紀川トラ氏住宅、東北隅が同町二十四番地の加藤鐵倉庫(綾之町大道洋鐵商加藤喜平氏所有)西南隅が同町二十六番地伊藤三郞住宅、西北隅が北旅籠町西一丁島田治三郞所有の鐵工場置場に當る。從つて其位置今の櫻之町南側字大道より東六間筋に跨り、同町二十一番地より二十四番地に跨る地籍となる。