【所在】狂言釣狐の所作に必ず用ゐられる
白藏主の竹は
少林寺町東三丁
少林寺境内
白藏主の後方にある。【
白藏主の傳説】
白藏主の傳説は永德の頃、
少林寺塔頭
耕雲菴の住僧
白藏主寺内の
稻荷神社を信仰して法施怠らなかつたので、寺内竹林に住める三疋の白狐之を德としてよく
白藏主に仕へた。偶々白狐
白藏主の甥の狩獵を好めるを恐れ、
白藏主に化して甥の殺生を誡めたが、其甥反つて白狐の化生せるを知つて之を擊殺した。(和泉名所圖會)狂言師大藏之を聞き、狂言に仕組んで釣狐或は吼〓と稱して其所作に苦心せるを感じ、白狐の靈老僧に化して之を教へた。是より後、釣狐の狂言所演の際には前記竹林の竹を杖として用ひる時は必ず其靈之を冥護したと云ふのである。
第百六十圖版 白藏主