市内で旧石器時代の所産と考えられる資料は、粘土層の発達が比較的よい
月寒川およびその支流沿いの月寒丘陵上からみつかっているが、いずれも断片的な資料である。発掘調査で検出されたものとしては、白石区本通のS三五四遺跡、豊平区
羊ケ丘のT四六四およびT四六六遺跡、豊平区月寒東のT一五一遺跡出土例がある。なおかつて白石区本通一四丁目南付近の
月寒川の中(S一〇三遺跡)と同区本通一四丁目北の白石神社内(S九四遺跡)から出土した「ブレード(石刃)」と称された資料については、本時期のものであるかどうかは明確ではない。
図-2 市内出土の旧石器
(1・2:S354遺跡,3:T464遺跡,
4:T466遺跡,5・6:T151遺跡)