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教派神道の進出

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 前編の時代に、大成教禊教の設立が許可されたが、教派神道各派の本格的な進出は、本編の時期に入ってからである。主として『北海道毎日新聞』によりその成立等を略記したい。
 まず二十一年七月に神道修成派教務所支局の設置が許可された。二十四年三月には神道実行教北海教院が設立を許可され、二十五年六月には敬神教会北海道分教所が設立され、同年にかつて札幌神社宮司であった菊池重賢によって金比羅宮神教北海道分教所が設置された。二十七年早々には神道修成派教務局が、七月に大成教蓮門分教会が設置され、二十九年十月には出雲教会札幌分教会が設置を許可され、三十二年には神道金光教、同御嶽教分教会所がそれぞれ設置を許可された。
 このうち大成教分教会は二十一年九月に、出雲教会については二十四年にそれぞれ組織ができており、教派神道においても設立と設立許可までにある程度の年月のあったものの多いことを示している。またこの時代独立の教派としては公認されていなかった天理教は、二十二~三年頃に布教を開始したといわれ(天理教伝道史九)、二十四年九月には教会での集会の様子が新聞に伝えられている。札幌出張所となったのは二十七年であった。