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豊平館、道庁赤レンガ庁舎の石材使用

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 硬石、軟石の建築物の使用の代表例の一つは、明治十二年一月着工の豊平館である。同建築の基礎、地下室床、玄関ポーチ床および階段、建物周囲の犬走り溝石などに八垂別硬石、穴ノ沢軟石が使用された。いま一つは十九年七月着工の北海道庁赤レンガ本庁舎には、基礎、玄関車寄せ床および階段、地階独立柱、外壁壁体隅石、窓台、一階、二階の壁の深受け石(壁へ埋込み)に硬石が使用された。比較的目立たぬ所にレンガ造の意匠を引き締め、構造を補助する形で用いられている。