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通信官署官制

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 一等郵便電信局である札幌郵便電信局は、明治二十六年の制度改革で北海道全域を管轄していた。三十六年(一九〇三)四月には、郵便及電信局官制(二十二年以来)、在外郵便電信局郵便局官制(二十九年以来)、電話交換局官制(二十四年以来)を廃止して通信官署官制が新たに施行された。これでは全国を東京(東京・埼玉・千葉・山梨各府県)、大阪(大阪・奈良・和歌山)、京都(京都・滋賀)、横浜(神奈川・静岡)、神戸(兵庫・岡山・鳥取)、長崎(長崎・佐賀)、札幌(北海道)、新潟(新潟)、名古屋(愛知・岐阜・三重)、熊本(熊本・福岡・大分)、仙台(宮城・福島・山形)、広島(広島・島根・山口)、宇都宮(栃木・群馬・茨城)、長野(長野)、青森(青森・岩手・秋田)、金沢(石川・富山・福井)、高松(香川・愛媛・高知・徳島)、鹿児島(鹿児島・宮崎・沖縄)の一八管区に分け、東京と大阪に通信管理局、札幌など他の一六管区は一等郵便局が管轄することになった。そのため一等郵便電信局であった札幌郵便電信局は一等郵便局の札幌郵便局と改称され、再び全道を管轄した(勅令第四〇号 明36・3・20)。次いで十二月通信官署官制改正が行われ、通信管理局は郵便為替貯金管理所と改称されるなどした。この変更で鉄道郵便局が廃止されたため、北海道でも鉄道郵便局が廃止され、札幌郵便局鉄道郵便課となった(勅令第二四七号 明36・12・5)。この鉄道郵便局は、三十五年に札幌郵便電信局に鉄道郵便課として設置されていた(札幌市史編集資料七)。その鉄道郵便課が、四月の通信官署官制により鉄道郵便局となっていたものである。これで札幌郵便局は、監理・郵便・電信・会計・工務・庶務・鉄道郵便の七課となった(北海道の電信電話史)。さらに明治三十八年四月一日から全国の郵便受取所を無集配の三等郵便局と改称した(勅令第一二三号 明38・3・24)。