これらの会は、それぞれに例会、素謡会、春・秋大会等を開催したが、三十五年十一月三日、天長節を期して観世・宝生両流の連合謡曲会を開催した。これは三十六年七月にも開催されたが、四十四年六月、十月には連合謡曲会が、四十五年一月、三月には観宝連合囃会が開催された新聞記事があり(北タイ 明45・1・14、3・21)、内容からみてもう少し早くから行われている可能性が強い。
この間も両流は活動を続けたが、観世流では家元観世清廉一行二一人が、三十六年八月十四、十五両日札幌で能楽会を開催する記事が『北海タイムス』八月二日付で報道されている。四十二年には観世〓治を中心に北海能楽会が結成されたが、四十四年二月に解散し、すでに結成されていた「木の葉会」を中心とすることとした。また宝生流では謡曲研究の目的で、四十二年五月に翁会を結成した。
写真-11 豊平館で開かれた邦楽演奏会(大正14年)