南一条西四丁目に小熊雄次を店主として開店した。『札樽便覧』は「教化漸く普く人文徐次として開進するや、書籍雑誌の需要日に月に増加し来り幌都書籍店の累年増加し来るは、吾人慶を禁じ難しとす、而して幾多書店中新進気鋭にして、敏快なる店務の処理は、頗る購読者に利便を感ぜしめ、看顧盛大ならんとするものを文光堂とす、学校教科書は勿論、雑誌小説等新刊書籍必ずや同書店に見て有らざるはなし」と紹介している。
文光堂については、今のところ『札樽便覧』と『札幌商工人名録』(明40)の記載しか見出しておらず、同堂発行の出版物については不明である。しかし、販売として札幌中学校(現札幌南高校)と北海中学校(現北海高校)の教科書を取り扱っていたことは、『北海タイムス』(明41・4・2)の広告で確認できる。