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札幌鉄道局の整備

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 大正九年(一九二〇)、鉄道院が昇格するかたちで鉄道省が設置された。地域を管する鉄道局はそのまま引き継がれ、札幌鉄道局が全道を管轄した。その後昭和十八年(一九四三)十一月鉄道省と逓信省が廃止されて、運輸通信省が設置され、さらに二十年五月運輸通信省の官制改正により運輸省となった。鉄道省の廃止とともに、鉄道部門は鉄道総局となって、第二次世界大戦後に日本国有鉄道が成立するまで続いた。この間、樺太鉄道局の設置、鉄道事業の発展、戦争体制の強化などでいくどか内部機構の改革がなされるが、札幌鉄道局はそのまま維持された。
 鉄道局の内部機構については、交通の発展や社会条件により変化した。特にこの時代に特徴的なのは、太平洋戦争の開始にともなう行政簡素化による部課の整理と、戦争の深刻化にともない昭和二十年二月輸送力確保のための部隊組織を編成したことである。前者は九部二九課体制を五部二一課体制にしたことである。後者は、国有鉄道部隊編成規定を制定し、統監部を設置し、地方施設部、管理部及び工機部などに部隊を、駅などに隊を編成したことである。さらに災害事故などの復旧その他緊急業務に対応するため特設隊も設置したことである(北海道鉄道百年史 中)。