図-9 「北海道鉄道線路図」(札幌周辺)
大正九年になると、鉄道院では全国の鉄道網を改訂発表した。それによると北海道関係で二五路線一三四三マイルが提示された。札幌に関する路線は、札幌~石狩~増毛間六五マイル、札幌~新十津川~沼田間六七マイル、苫小牧~広島~白石間三九マイルの三路線が示された(北タイ 大9・2・22)。さらに独立した鉄道省は、翌十年には再び予定路線を提示し、北海道では二二路線を提示した。札幌関係は、札幌~石狩~増毛間、札幌~当別~沼田間、白石~広島~追分間と広島から分岐~苫小牧間の三路線である。九年分では追分広島間は別路線の扱いであったのが、同一路線の扱いとなっただけで、九年分と同じである。十年に示された路線は、鉄道省の方針として三〇年間で完成させることを閣議で提案したものである(北タイ 大10・1・21)。この案が鉄道敷設法の改正法として十一年四月十日公布された。この後この予定鉄道網を変更しながら着工整備することになった。