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札幌の文化の流れ

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 この巻で扱う札幌の文化の大きな流れを見通したい。関東大震災後から昭和初期に、洋楽や美術・音楽といった分野において市民が担い手となる文化団体が叢出し、またラジオ・映画・歌謡曲・レコードなどを特色とする大衆文化状況が成立する。一方、第一次世界大戦後からの不況のなかで、昭和に入ると喫茶店ネヴォの場に代表されるプロレタリア芸術文化運動が花開く。昭和十二年の日中戦争の勃発を経て、文化統制が強くなり、明治以来はじめて行政が文化に大きく関与する官製の文化運動が展開するに至る。