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戦後初の総選挙

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 昭和二十年十二月十八日、衆議院が解散され、翌年四月十日、戦後初の総選挙が行われた。前年十二月十七日に改正された衆議院議員選挙法によって、婦人参政権が認められ、大選挙区制、制限連記制が採用された。北海道は二区に分割され、札幌市は北海道西部を占める第一区に属した。第一区の定数は一四人で、三名連記で投票が行われた。候補者数は七一人に上った。全国での選挙結果は自由一三九、進歩九三、社会九二、協同一四、共産五、諸派三八、無所属八一であったが、北海道全体では協同七、自由六、社会四、政治同盟三、共産一、無所属二、第一区では協同四、自由三、社会三、政治同盟二、共産一、無所属一であった。北海道政治同盟は進歩党系であり、社会党と共産党の左翼は未だ勢力が小さく、全体として保守勢力が圧倒していたといえる。しかし、広い農村・漁村部をかかえる北海道では、農村に基盤をおく日本協同党が第一党に立った点が大きな特徴であった。政府与党の進歩党系はあまり振るわなかった。第一区からは社会党、共産党それぞれから女性議員が一人ずつ誕生した(以下、本章の選挙についての記述は、札幌市選挙管理委員会 札幌の選挙、各期小史による)。