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新生札幌商工会議所の設立

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 日本商工経済会が商工省に、公法人としての商工会議所の設立を建議したことは前述したが、GHQはこれを認めなかった。GHQ当局は、商工会議所を強制加入や過怠金徴収にみられるような非民主的制度でなく、民間の自主的組織とするべきだとして、社団法人組織による商工会議所の設立を進めた。
 二十一年八月二十一日札商の設立準備会が札幌市役所で開かれ、同年九月三日設立発起人会を経て、十月二十五日設立許可申請書を提出、十二月四日札商は正式に設立認可された。会頭に伊藤組社長の伊藤豊次、副会頭に前会頭の新田啓二郎小谷義雄が選考され、新生札幌商工会議所が発足した。
 札商は「商工業界の与論を結集してその実現に努め、緊密な連絡協力に依て商工業者の利益を保護増進し、綜合的に産業の健全な進歩発達を図り、以て我が国経済の改善発展とその民主化に寄与することを目的とし」(定款 総則第四条)、商工業の改善発達に関する意見の決定表明、官公署および諸団体との連絡および斡旋、商工経済に関する調査研究、統計の作成、資料の収集等の事業を行うことが定められた(同 第五条)。