ビューア該当ページ

用途地域の変遷

148 ~ 149 / 1053ページ
 都市計画では、建築基準法に基づいて都市計画区域内をその用途によって性格分けをした。この用途地域は、「市街地の建築物をそれぞれの用途ごとに合理的に配置し、機能の混在を防ぎ、土地の純化を図り、良好な環境を確保しようとする」ために設定される。昭和八年(一九三三)八月最初の用途地域が指定されたが、第二次世界大戦後には、二十六年の変更以後、四十五年(一九七〇)までに七回の変更を行った。四十六年建築基準法の改正により、用途地域を大幅に変更して四十八年六月一日に、第一種住居専用地域、第二種住居専用地域、住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域、工業専用地域の八種類に変更した(都市計画 昭50)。その後の大幅な見直しは、五十四年、六十年、平成四年(一九九二)の三度行った(概要 平5)。八年には再び建築基準法が改正されて、用途地域は、第一種と第二種の低層住居専用地域、第一種と第二種の中高層住居専用地域、第一種と第二種の住居専用地域、準住居専用地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域、工業専用地域の一二種類に変更された(概要 平10)。それぞれの地域では、その性格ごとに住宅、店舗、ホテル、遊戯施設、工場、倉庫などの建築制限と建ぺい率や容積率の制限を行っている(都市計画 平8)。
表-1 用途地域指定面積推移表
地域別昭8.8.10決定昭26.7.11変更昭32.4.23変更昭40.7.2変更昭42.3.1変更
面積ha%面積ha%面積ha%面積ha%面積ha%
住居地域
(専用地区)
1,444.261.53,493.9
(390.8)
71.0
(8.03)
7,538.9
(1,078.7)
78.2
(11.2)
15,384.7
(1,051.3)
77.6
(5.3)
16,818.8
(1,051.3)
77.0
(4.8)
商業地域360.315.4324.16.6569.45.91,053.45.31,087.45.0
準工業地域264.25.4449.34.71,991.310.02,373.210.8
工業地域538.622.9837.217.01,079.311.21,395.07.11,577.27.2
未指定地域4.20.2
2,347.3100.04,921.4100.09,636.9100.019,824.4100.021,856.6100.0
 
地域別昭48.6.1決定昭54.12.22変更昭60.11.11現在平5.3.26現在
面積ha%面積ha%面積ha%面積ha%
第1種住居専用7,559.634.28,28835.78,36935.78,69735.8
第2種住居専用4,816.021.95,02421.65,06521.65,21521.5
住居地域5,128.223.35,21122.45,30022.65,25421.6
近隣商業地域894.44.19834.31,0544.51,3545.6
商業地域674.93.17193.17413.17903.3
準工業地域2,262.710.32,33810.12,34710.02,3699.8
工業地域368.81.73521.53431.53411.4
工業専用地域305.41.43051.32461.02461.0
22,010.0100.023,220100.023,465100.024,266100.0
 
地域別平8.3.29現在平15.3.3現在
面積ha%面積ha%
第1種低層住居専用地8,33533.98,39733.8
第2種低層住居専用地2691.13051.2
第1種中高層住居専用1,3805.61,4055.7
第2種中高層住居専用2,91111.82,88711.6
第1種住居地域3,91615.94,01116.2
第2種住居地域3981.63801.5
準住居地域1,1204.51,1214.5
近隣商業地域2,56410.42,58710.4
商業地域8293.48303.4
準工業地域2,2579.22,2819.2
工業地域3431.43501.4
工業専用地域2961.22631.1
24,618100.024,817100.0
札幌市『さっぽろの都市計画』(昭50、59)、札幌市『札幌市政概要』(昭61、平5、8、15)から作成

表-2 用途地域の指定状況(平成15年3月3日現在)
種類容積率(%)/建ぺい率(%)面積
ヘクタール
割合%
第1種低層住居専用地域60/40、80/508,39733.8
第2種低層住居専用地域80/503051.2
第1種中高層住居専用地域150/40、200/601,4055.7
第2種中高層住居専用地域200/602,88711.6
第1種住居地域200/60、300/604,01116.2
第2種住居地域200/60、400/603801.5
準住居地域200/60、300/601,1214.5
近隣商業地域200/80、300/802,58710.4
商業地域400/80、600/80、700/80、800/808303.4
準工業地域200/60、300/602,2819.2
工業地域200/603501.4
工業専用地域200/602631.1
合計24,817100.0
札幌市『札幌市政概要』(平15)より

 この間、昭和四十二年(一九六七)七月と十月には、住居専用地区に指定されている下野幌団地と真駒内団地内の商業地域で小売店舗地区を指定し、工場、劇場、風俗営業を排除した特別用途地区に指定した。現在、この特別用途地区には、特別工業地区、第一種と第二種の小売店舗地区、第一種と第二種の特別業務地区があり、それぞれの地区ごとに、住宅、店舗、ホテル、遊戯施設などの建築制限を行っている(都市計画 平8)。