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『フロンティアタイムス』の創刊

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 北海タイムス社には、山崎オーナー社長による突然の休刊宣言(平10・6・28)以来、道内外から多くの激励や支援が寄せられ、北海道新聞社もまた、同紙の廃刊は道民にとっては情報の多様性を欠くことであり、同社にとっては良き競争相手を失うことであるとして、ライバル紙の廃刊を惜しんだ(道新 平10・9・2)。
 こうしたなかで、同社の販売店を中心に十年十月「北海タイムス復刊準備委員会」が組織され、「北海タイムス復刊を応援する会」による支援の下で新会社の立ち上げがすすめられる(道新 平10・10・10)。
 応援する会が元タイムス読者を中心に一人一〇〇〇円の株主を集めたほか、経済団体等にも出資を求めたところ資金拠出者は相次ぎ(道新 平11・1・9)、伊藤組グループや北海道放送をはじめとする企業等からも数百万円ないし一〇〇〇万円単位の出資が寄せられた(道新 平11・3・7、5・11)。しかし過当競争にあるマスコミ業界への新規参入は難しく、予定より五カ月遅れの十一年四月九日ようやく新会社の北海道21世紀タイムス(代表・藤野紘一元北海タイムス社長)の設立にこぎ着けた。同年六月一日『フロンティアタイムス』が創刊され、十三年二月一日には札幌に密着した新聞に徹するとして『札幌タイムス』と題字を改めている(札幌タイムス 平13・2・1)。