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高齢者教育

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 生涯学習時代の到来といわれる中で、高齢者は女性とともにその積極的な学習意欲が注目されており、それぞれの地方自治体でさまざまな工夫をこらしながら多彩な展開を示している。札幌市では高齢者教室高齢者人材活用事業がその主な柱となっている。
 高齢者教室は昭和四十八年度から実施されている。この「教室」は区ごとに異なっているが、おおむね六五歳以上を対象として募集人員も四〇~六〇人となっており、その内容も教養講座から文芸・趣味・レクリエーションまで含めて実に幅広い。受講者数は、開設当初は六〇〇人前後であったが、開設の数年後には八〇〇人前後に増大し、以後、現在までこの規模を維持している。この中で豊平区では月寒公民館の事業として広く門戸を開く主旨から、年齢を六〇歳以上としている。また、いずれの区においても修了者による同窓会活動が活発に行われている。
 高齢者人材活用事業は五十三年度から実施されているが、その活動の内容は、青少年の健全育成、園芸、絵画、木彫、書道、短歌、語学などの指導者としての能力・経験を持つ六〇歳以上の高齢者が市教育委員会に登録して、高齢者教室、女性(婦人)学級、地域の学習団体などの要請に応じて指導している。ちなみに登録者数は六十一年度現在で二五五人となっている。また、登録者同士で指導園芸グループや札幌教化育成会などを結成して各種講座などを開催している。