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サッポロさとらんど(札幌市農業体験交流施設)

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 このほかに札幌市には社会教育施設として市設置による美術館、動物園、科学館をはじめとする各種の博物館、歴史・文化資料館、記念館、野外教育施設などが数多く存在して市民の学習活動や生活の中に根づいているが、さらに近年設置された社会教育類似施設も市民の幅広い生涯学習活動に利用されている。サッポロさとらんどは、「都市と農業の共存」の実現に向けた実験・実践の拠点を目的に、自然・交流・創造を基本的なコンセプトとして平成七年に、東区丘珠町に開設された。面積一〇二ヘクタール、事業費二八二億円(十五年現在)に及ぶ。その主な施設としては、交流ゾーン、生産支援ゾーン、酪農ゾーンなどからなり、その運営は札幌市公園緑化協会(さとらんど事業部)があたっている。その主な活動としては、バター、ソーセージ、アイスクリーム、そばなどの手づくり体験講座、農作業体験講座、市民農園の貸し出しなどであり、農業にかかわるイベントも関係団体によって催されている。

写真-12 サッポロさとらんど

 また、この敷地内には札幌市農業指導センター(六年開設)も設置されており、都市と調和した農業を目指してさまざまな実験・展示が行われている。十五年度からは市民を対象とする農業講座「さっぽろ農学校」を開講している。また、その他の事業についても随所にサッポロさとらんどとの連携と協力関係が見られる。
 サッポロさとらんどは開設以来、年間四〇万人を超える来園者を数えており、開設以来の来園者数の累計は、開設三年目の九年度に一〇〇万人、十四年度には三〇〇万人の大台をそれぞれ超えている。このことは、この施設が農業と自然との触れ合いを通して交流、学習、レクリエーションなどにわたる幅広い生涯学習施設として、ひろく市民に認知され親しまれる中で定着しつつあることを意味しているといえよう。近年は、隣接するモエレ沼公園との連携の兆しも見られる(第四章第六節参照)。