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七〇万人が訪れる北海道神宮の初詣

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 五十年代前半、北海道神宮の初詣参拝者は、元日と二日合わせて四〇万人を越え、バブル経済の活況に湧いた後半の五十五年に四六万人、五十六年に五〇万人と上昇し、五十九年には「ここ三年間で最高の延べ六〇万人」を記録している(道新 昭59・1・3)。ちなみに、札幌市の人口は一五〇万人を超えており、三が日の合計七〇万人は、市民の二人に一人が北海道神宮に参拝したことになる。
 こうした初詣の賑わいのみならず、結婚、誕生、七五三などの人生儀礼や、交通安全、家内安全の祈祷を求めて参拝する人々も多かった。そのため、社殿、境内のいっそうの整備が行われ、五十五年十月の祈祷殿の新築につづき、東西神門および東西回廊、控殿などが次々に竣工して、六十三年五月には拝殿が従来の倍の広さに改修された。
 平成元年(一九八九)九月一日には、御鎮斎一二〇年式年祭を挙行した。記念事業として『北海道神宮史』の編纂に着手するとともに、手狭になった社務所を新築して四年十一月に竣工した。さらに頓宮(とんぐう)の整備にも取り組んで、神楽殿、社務所の新築につづいて、六年十一月には頓宮本殿を新築した。
 初詣は平成四年に、元日五四万人、「三が日で昨年並みの八〇万人前後」と参拝者数のピークを見たが(道新 平4・1・3)、その後は天候にかかわらず七二、三万人に落ち着いている。

写真-1 北海道神宮の初詣(平13.1.1)