善光寺

 善光寺についての歴史的な説明は、当時の百科事典『和漢三才図会』に沿っています。ことに「欽明天皇十三年」から「因茲為寺号」までは、ほぼそのままの引用です。また、「風雅集」や「『埃嚢抄』之小史」といった表現も『和漢三才図会』によったものです。
 最後に、当時は「朝開帳」とも呼ばれた「お朝事」における宗教的感激について述べています。これは、前夜の「お籠り」から続く一連の宗教的体験のクライマックスで、人々はこの感激を味わうために千里を遠しとせずに集まってきたのです。