筑豊石炭礦業史年表

キーワード:第6群災害
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No 年表種別 年月日表記 西暦 できごと 備考
1 企業・労働・災害(明治21~) 大正二年.2.6 1913/2/6 製鉄所二瀬中央竪坑でガス爆発,死者101人・負傷者7人.2.24両陛下より救恤金350円下賜. 318/311
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2 企業・労働・災害(明治21~) 大正二年.2.6 1913/2/6 三菱金田,被害米作補償を実施,損害補償金8540円64銭を支給. 510
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3 企業・労働・災害(明治21~) 大正二年.8.1 1913/8/1 三井田川第一坑々内稼働者中に15人のワイル氏病患者発生,逐次続発,従業者間に大恐慌をきたす. 504/141
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4 企業・労働・災害(明治21~) 大正二年.11.17 1913/11/17 高松炭坑(遠賀郡長津村)ガス爆発,死傷者15人. 318/311/155
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5 企業・労働・災害(明治21~) 大正二年.11.- 1913/11 三井田川,伊田地区で鉱害補償一時打切制度の適用を開始. 143
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6 企業・労働・災害(明治21~) この年 1913 ▷福岡鉱務署,ガスの多い鉱山に対し,爆発予防のための採炭時における技術的留意点を指示. 318
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7 企業・労働・災害(明治21~) 大正三年.3.3 1914/3/3 三菱新入,鞍手郡植木町所在の損害地に対し,住民46人に永久補償費4124円を支給(損害地1650坪). 510
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8 地域社会 大正三年.5.31 1914/5/31 田川郡糸田村明治豊国の旧坑で遊んでいた小学生2人,炭酸ガスのため死亡. 453
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9 生産・流通(明治21~) 大正三年.5.- 1914/5 大峰炭坑,第一坑で坑内蒸気排水設備の大半を電気装置に変更.10インチ捲揚機械を無端索綱機械とする. 480
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10 企業・労働・災害(明治21~) 大正三年.6.2 1914/6/2 金田炭坑,ガス爆発事故発生.死者63人. 155
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11 企業・労働・災害(明治21~) 大正三年.12.15 1914/12/15 三菱方城でガス大爆発,作業中の技師・坑夫687人,馬11頭生埋めとなる(生存者22人,のち2人死亡,死者計667人).原因は安全燈の引火.12.22宮内省より日野根侍従差遣,2000円の恩賜金下賜,金田小学校で伝達式.'15年9月下旬までに全死体収容('15.10.5追悼法会執行.のち殉職者子弟で孤児となった百数十人のため孤児収容所を設ける.'16.12.15第3回忌法会に際し追善供養として素人相撲を興行). 510/311/318
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12 企業・労働・災害(明治21~) この年 1914 *福岡鉱務署管内の変災事故9万8012回,死傷者9万6766人,全国事故の64%を占める. 318
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13 企業・労働・災害(明治21~) 大正四年.3.14 1915/3/14 三井田川伊田竪坑構内で発電所火災,三井筑豊炭山の送電止まり数日間採炭不能となる. 432/502
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14 企業・労働・災害(明治21~) 大正四年.4.23 1915/4/23 三菱新入で天井墜落,死者10人. 510/542
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15 企業・労働・災害(明治21~) 大正四年.5.21 1915/5/21 三菱方城,稲作被害地に対する補償を実施.1345円65銭を支出,被害段別26町4反9畝15歩. 510
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16 企業・労働・災害(明治21~) 大正四年.5.24 1915/5/24 高松炭坑爆発事故,死傷者9人. 311
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17 企業・労働・災害(明治21~) 大正四年.7.28 1915/7/28 三菱上山田爆発,死傷者7人. 311
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18 地域社会 大正四年.8.20 1915/8/20 田川郡方城村の赤痢,弁城・葛原・久六地区で44人に及び,初発以来の郡内患者数55人に達する.21日三井田川,全山に防疫体制をしく. 296/141
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19 企業・労働・災害(明治21~) 大正四年.8.- 1915/8 三井田川,田川郡伊田町のうち鉱害被害の予測される15戸の家屋・宅地を買収.これより数年間全村にわたり買収. 408
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20 地域社会 大正四年.9.7 1915/9/7 筑豊地方に豪雨.田川線油須原・犀川間の線路ゆるみ,機関車1台・石炭車4台脱線転覆.油須原・香春間の築堤崩壊,列車の運行中止.伊田線伊田・糒間出水により線路埋没,上下線運転中止.その他筑豊各地で被害相次ぐ. 542
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21 企業・労働・災害(明治21~) 大正四年.10.5 1915/10/5 三菱方城,爆発('14.12.15)の罹災者追悼大法要執行.僧侶82人・来賓120人・遺族590人参列.のちに犠牲者慰霊塔を山神境内に建立. 469/453
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22 企業・労働・災害(明治21~) 大正四年.12.2 1915/12/2 三井田川第三坑八尺坑で採炭夫1人古洞に侵入,ガスのため昏倒,3時間後に救命器隊員に救出され蘇生(救命器による初めての人命救助). 141
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23 企業・労働・災害(明治21~) 大正五年.1.26 1916/1/26 三井田川坑内爆発事故,死傷者7人. 311
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24 企業・労働・災害(明治21~) 大正五年.2.26 1916/2/26 三井田川第三坑八尺層でガス爆発.発破からの引火による.死者10人(火傷7人,ガス中毒3人),重傷者8人.岩粉撒布の効果により入坑者103人のうち被害者僅少にとどまる. 311/453/141
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25 企業・労働・災害(明治21~) 大正五年.9.- 1916/9 コレラ流行のため各坑防疫に多忙. 317
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26 地域社会 この年 1916 ▷遠賀郡水卷村で,中鶴炭坑の鉱害陥没田4町9反の復旧工事を実施.経費2万1249円88銭のうち,炭坑側は8924円77銭を支払ったのみで残額は被害者の負担となる(のち再陥没,復旧工事の努力は無効におわる). 636
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27 企業・労働・災害(明治21~) 大正六年.1.17~18 1917/1/17~
1917/1/18
住友忠隈坑夫約500人,共済基金分配の不満からストライキ.会社の説明により,坑夫側誤解を認め就業. 394
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28 企業・労働・災害(明治21~) 大正六年.3.7 1917/3/7 三井田川,彦山川流水利用(鉱業用給水場井戸に引水および伊田町民への給水)について伊田町との間に水利権確保契約を締結. 502
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29 企業・労働・災害(明治21~) 大正六年.4.- 1917/4 三菱新入,庄内村有井地区被害地の耕地整理を実施. 513
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30 企業・労働・災害(明治21~) 大正六年.5.30 1917/5/30 三菱方城,坑区内において'16年度に被害を及ぼした27町7反2畝22歩の土地に対し補償を実施. 510
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31 企業・労働・災害(明治21~) 大正六年.6.4 1917/6/4 三菱鯰田,頴田村の田地1町7反余に対し被害補償打切契約を締結,348円14銭を支払う. 510
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32 企業・労働・災害(明治21~) 大正六年.9.26 1917/9/26 桝谷炭坑(嘉穂郡飯塚町鯰田),廃坑に掘り当て出水,22人生埋めとなり7日後に2人救出,死者19人. 453/542
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33 企業・労働・災害(明治21~) 大正六年.9.- 1917/9 明治赤池,賃金問題で争議起こる. 214
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34 企業・労働・災害(明治21~) 大正六年.11.- 1917/11 三井田川ワイル氏病患者,'13年よりこの年まで597人,うち死亡100人.三井本洞,'14年よりこの年までの患者258人,うち死亡22人. 504
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35 企業・労働・災害(明治21~) 大正六年.12.21 1917/12/21 貝島桐野第二坑ガス爆発,死者369人.当日の入坑者,役員13人,坑夫男288人・女115人.生存者34人.両親の遭難により孤児となった者68人.宮中より日根野侍従を差遣,救恤金を下賜. 68/317/542
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36 企業・労働・災害(明治21~) 大正七年.2.15 1918/2/15 貝島桐野,'17.12.21爆発の罹災者収容作業中に再爆発.入坑者73人中20人ガス中毒,救助隊により救出. 542
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37 地域社会 大正七年.3.15 1918/3/15 遠賀郡芦屋町山鹿の鉱害被害者,加害者の大倉鉱業(株)に賠償要求の交渉を開始.炭坑側責任を認めず,県庁も鉱務署も関与を渋り,5.5交渉不成立に終わる. 636
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38 地域社会 大正七年.7.下旬 1918/7 米価暴騰,下関期米1石32円となる(東京31円40銭).この頃門司港に荷揚げの外米,内地米の半値で市販. 736
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39 地域社会 大正七年.8.15~19 1918/8/15~
1918/8/19
門司市内で米騒動勃発.全市にわたり群衆米穀商を襲い,酒屋その他の商店まで破壊.16日戸畑町に波及,群集1000人騒擾,精米所・倉庫に放火,商店を破壊.県知事,第12師団に対し鎮圧のための派兵を要請.歩兵第47聯隊,門司・若松間を警戒,沿道は出動兵士で充たされ騎兵隊・騎馬憲兵等東西に疾駆.17日福岡県,米騒動対策として窮民救済・穀類収用令に関する事務を取扱う臨時救済委員会を県庁内に設置.18日小倉でも窮民分配法を決定(内地米1升10銭につき8銭の補給).戸畑町の主要会社7万3166円を醵出し米1升20銭で廉売. 174/344/542/736
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40 企業・労働・災害(明治21~) 大正七年.8.17 1918/8/17 米価1升41~44銭,坑夫賃金1日平均1円30銭で生活困難となる.峰地炭坑々夫,賃金値上げ・米価値下げを要求して蜂起,配給所・事務所等を襲撃,ダイナマイトで破壊,軍隊出動,実弾を発射して鎮圧,検挙146人.これを契機に各炭坑に米騒動続発,1カ月にわたり各事務所・物品配給所破壊,ストライキなどの騒擾続く.19日亀山炭坑(粕屋郡)で200人,三菱方城で20人が暴動.20日金田・糸田両炭坑で400人が商店街襲撃.22日貝島菅牟田第五坑,製鉄所高雄第二坑で60~70人が売勘場を襲撃.23日三菱鯰田第一坑で500余人,賃金3割増を要求してストライキ.24日古河第二目尾で,数百人が購買会事務所前で示威.26日新原海軍第四・第五坑200余人,賃上げを拒否されて職員官舎を襲い所長官舎に放火(27日軍隊出動して鎮圧).27日製鉄所二瀬中央坑で1000余人・潤野坑で300余人が各地の米騒動に応じてほう起,賃上げの歎願書提出,軍隊の出動で鎮圧.28日佐藤炭坑(遠賀郡香月村)で400余人が賃上げを要求.29日姪浜炭坑で450人米価引下げを要求して不穏の形勢,軍隊出動して鎮圧(9.10再燃.11日ストに入る.採炭1箱につき5銭値上げで妥結).同日宇美炭坑で300余人配給所の米価に不満を持ち同盟休業,1升25銭に値下げして妥結.9.1赤坂炭坑で300余人賃金3割増を要求(2日ストライキ,6人が起訴).同日三潴炭坑で賃上げ拒否を怒った坑夫ら,坑内でダイナマイト3個を爆破.9.10明治豊国第二坑で160人が3割賃上げを要求してストライキ(11日就業).9.16明治炭坑(嘉穂郡頴田村)第二坑で納屋の組長15人,賃金値上げ要求を拒否され同盟休業の組長決議,17日採炭夫381人の殆どが休業(組長15人起訴されて不貫徹). 174/451/453/394
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41 地域社会 大正七年.8.18 1918/8/18 直方警察署,町内に不穏の情勢ありと軍隊の派遣を要請,小倉14聯隊より1個中隊来着,20日まで駐屯.以後平穏となる. 174
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42 地域社会 大正七年.8.- 1918/8 三井田川,米騒動と米価騰貴の地元救済金として伊田町外6ヵ町村に1万1500円を寄付. 141
ページ】: 291
43 企業・労働・災害(明治21~) 大正七年.9.16 1918/9/16 若松炭坑(株)若松第一坑(遠賀郡水巻村)古洞より出水,死者28人,うち女子9人. 371
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44 企業・労働・災害(明治21~) 大正七年.10.21 1918/10/21 三井田川第三坑煙突に鳩がとまり,不吉の兆として入坑者皆無. 141
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45 企業・労働・災害(明治21~) 大正八年.3.28 1919/3/28 明治豊国第三坑で出水,死者11人. 214
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46 地域社会 大正八年.5.- 1919/5 福岡県内に腸チフス流行.特に炭坑地方で猖獗.(5.27現在患者数583人.この年発生以来の総患者数1956人,うち死亡386人). 453
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47 企業・労働・災害(明治21~) 大正八年.7.- 1919/7 三井田川,坑内従業員全員にワイル氏病ワクチンを注射. 502/141
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48 企業・労働・災害(明治21~) 大正八年.8.6 1919/8/6 三井田川,腸チフス流行のため伝染病院・療養所共満員となり,仮療養所新築.この年患者数317人(原因は簡易水道の飲料水). 502/504
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49 地域社会 大正八年.8.16 1919/8/16 関門にコレラ上陸.8.23田川郡添田町・峰地炭坑に各1人,つづいて三井田川で患者4人発生.10.1田川郡内の患者127人,うち死亡58人. 502/542
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50 企業・労働・災害(明治21~) 大正八年.9.13 1919/9/13 三井本洞第三坑で採炭夫賃金値上げ運動起こる. 506
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