島根大学附属図書館/デジタルアーカイブ

河本家古典籍

鳥取県東伯郡琴浦町箆津の河本家は、戦国大名尼子氏の譜代の家臣を先祖に持ち、江戸時代を通じて大庄屋などの村役人を勤めました。2010(平成22)年、その住宅と土蔵等は一括して国の重要文化財に指定されています。

河本家・稽古有文館に伝わる古典籍は、約860種、約4800冊に上り、地方の民間に伝わるものとしては極めて大規模な蔵書です。江戸時代中後期から明治、大正期にかけて歴代当主によって収集されたもので、蔵書の種類は、文学を中心として多岐にわたっています。原豊二氏・山藤良治氏による蔵書目録(注)が刊行されており、蔵書の概要を知ることができます。

この稽古有文館に伝わる古典籍の内、各分野の主だったものを高精細デジタル画像化し、ADEACシステムから公開します。原、山藤両氏の蔵書目録が採用するカテゴリーごとに主要な古典籍の本文を高精細画像で閲覧することができます。

また、デジタルアーカイブ間連携として、島根大学附属図書館デジタルアーカイブで既に公開されている稽古有文館古典籍を、上記カテゴリーから選択して閲覧することができます。

(注)原豊二,山藤良治. 稽古有文館(河本家)蔵古典籍目録. 米子工業高等専門学校研究報告. 2001.12, 第37号, p.71-84.

手銭家文書

島根県出雲市大社町の手錢家は、江戸時代に酒造業などを営みながら、大年寄、御用宿を務めた家です。公務に関する記録や商売の記録などの膨大な数の文書類が残されている他、出雲歌壇との関連の中で、和歌や俳句などの多様な文芸資料が多数残されています。
これまでの調査で、約650点1000冊余の古典籍及び、約1000点の文芸関係資料(短冊及び一枚摺)が確認されています。

島根大学附属図書館

島根大学が所蔵する「桑原文庫」に収録される古典籍を閲覧することができます。
「桑原文庫」は桑原羊次郎(1868~1955)の旧蔵資料で、同館の代表的なコレクションの一つです。羊次郎は、美術工芸の研究や社会事業など生涯を通じて様々な方面で活躍した松江出身の人で、特に、肉筆浮世絵画の収集と刀剣の刀装具の研究で広く名を知られています。

「桑原文庫」には 歴史、地誌、絵図・古地図、美術工芸、文学など多様な分野の資料が含まれています。デジタルアーカイブ間連携により、島根大学附属図書館デジタルアーカイブから公開されている「桑原文庫」の資料の内、一部の古典籍を閲覧することができます。