解題・説明
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一、八重簀は、秋分より春分までの間を季節とす、その仕方左のごとし。一、胴の杭二十本に「スガル」石二十貫ずつのものを括りつけ、また手の簀を胴の右方に七八枚、左方に十二三枚を用ゆ、しかし干潟の向きにより増減することあり。一、手の簀は、一枚に杭七本を用い、これに「スガル」石七貫目ずつのものを付けるなり。一、「コゴ」は図のごとく胴の真ん中に付け、海鯽〔クロダイ〕を捕るの具となす。一、胴の長さ一丈四五尺とす、巾五尺 一手簀長さ五丈とす、巾二尺一寸 一、コゴ長さ三尺とす、周囲三尺 一、海鯽簀は春彼岸より半夏〔はんげ、7月2日ごろ〕までの間漁するなり、その仕様は第二号図のごとし、但し立て方は八重簀に同じ。
第一号 胴 牛ノ簀 コゴ 此ノ口ヲ明ケ魚ヲ取出ス スクイアミ 銕突 汐溜ノ魚ヲ突取具 八重簀回立ノ全図
第二号
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