目次
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通説編第1巻 第3編 古代・中世・近世
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第3章 幕府直轄下の箱館
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第2節 箱館奉行及び松前奉行
西蝦夷地の上知
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この結果、松前藩には辺境を守る実力のないことが、いよいよ明白となったので、幕府は文化4年3月22日、
松前章広
から松前、西
蝦夷地
を上知させることに決し、
蝦夷地
全域を直轄支配するに至った。
松前
若狭守
蝦夷地
の儀は古来より其方家にて進退いたし来り候得共、異国へ接し、島々万端の手当整え難き様子に付、先達て東
蝦夷地
上地仰出され、公儀より御所置仰付けられ候。西
蝦夷地
の儀も非常の備えなど其方手限り行届き難き段申立、外国国境容易ならざる事に思召され候間、此度松前西
蝦夷地
一円召上げられ候。これに依り其方へは新規九千石下され候。場所の儀は追て相達すべく候。
文化四卯年三月二十二日