目次
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通説編第1巻 第3編 古代・中世・近世
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第3章 幕府直轄下の箱館
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第8節 ゴロウニン問題と高田屋嘉兵衛
嘉兵衛の帰国
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文化10年春、解氷期を待って
ディアナ号
は
カムチャツカ
を出帆、嘉兵衛、
リコルド
が
国後
島に着いたのは5月26日であった。そこで
リコルド
は、嘉兵衛配下の水夫2名のみを上陸させ、嘉兵衛を、シベリア総督の弁明書を得るためにオホーツクに連行しようとしたが、嘉兵衛はこれをしりぞけ、自ら
国後
島に上陸して幕吏との折衝に当たり、絶えずその経過を艦上の
リコルド
に連絡した。