松前藩は再度蝦夷地を治めるようになったが、経済力が弱く、植林に対して積極的な対策を講ずることができず、また伐採に対しても厳重に禁止の触書を出しながら、やはり財政上の理由から伐採を許可するというような政策であった。
　文政七（一八二四）年箱館町会所の触書には次のように記されている。
　
　　　前々相触候通、箱館御山苗木は勿論、小柴たりとも決して伐取申間敷、殊に磯廻り野懸等に罷出候者共、野火付け申さざる様、家内、召使に至る迄可^二申付^一、万一右体不埓の者於^レ有^レ之は御召捕の上、厳敷御咎仰付けられ候間心得違無^レ之様可^レ致、此段相触候。以上
　　　　文政三申三月二十八日　　　　　　　　　　　　　　　　町　会　所