函館大火応援

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 昭和九年三月二十一日の函館大火の際は、風速四〇メートルを越え、瞬間風速が六〇メートルに達し、五稜郭駅に停車中の貨車がひとりでに動き出したといわれたほどの強風下、当村においても組頭を始め全組員が村内警戒のため、ひと晩中巡回を続けた。
 なお、この時、組頭の機転により各家庭に火気の使用を停止させたので、亀田村では一件の火災も起きなかった。大火の翌日、亀田村消防組は食糧などを荷馬車で搬送して被災者を救護したり、また新川などで焼死した人々を川から引き揚げるなど三日三晩応援した。
 昭和十二年ころ、日本が進出していた大陸の情勢が悪化し、当村の消防組員も逐次出征し、数少なくなった組員で火災などを防いだ。