〈函館面〉

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 五稜郭の南、本町から駒場町にかけて、最もまとまって分布する。ここは鯨の背状の高まりをなし、標高一八・九メートルを最高所とする。千代台公園の西側のみが急崖をなし、五、六メートルの比高で標高四メートル以下の浜堤列に接する。その崖線の延長は、亀田川の沖積低地を挟み北側に追うことができる。それらの崖線に沿い、扇状地の堆積物が及ばなかった部分、すなわち五稜郭駅操車場の北側、函館圏流通センター敷地、西桔梗町の台地部分などの標高二五から一五メートル前後に、函館面相当の平坦面がある。上位の日吉町Ⅱ面とは四、五メートルの差があるものの、明瞭な段丘崖を作っていない。函館空港の南側や汐川の東の海岸部にも標高二五から二〇メートルの狭い平坦面が認められるが、銭亀沢火砕流堆積物がここでは特に厚く、対比関係がはっきりしない。青柳町住吉公園付近もこの面に相当する。