〈昭和四十年一月八、九日の暴風雨雪・高波〉

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 本州を挟む形で進んだ低気圧が根室沖で一つにまとまり、九六二ヘクトパスカルまで発達した(図2・2・16)。北海道各地は八日朝から十日にかけて雨雪混じりの暴風にみまわれ、函館では八日一九時過ぎに東北東の風が最大風速一九・七メートル(最大瞬間風速二七・七メートル)に達した。この暴風により太平洋沿岸に記録的な高波が打ち寄せた。渡島管内各地には八日午後から九日朝にかけてうねりを伴った高波が襲来し、波高は五、六メートル、最大七メートルと推定される。
 特に海岸が南東側に開けた知内・木古内・尻岸内(現恵山町)の海岸で波が高かったが、銭亀沢地区も海水が浸入し、負傷者一名、家屋半壊一戸、床下浸水二〇戸、道路損壊二か所、漁船の流失・破損六隻などの被害が生じた。

図2・2・16 昭和40年1月8日09時の天気図