根崎川濯神社の場合

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 現在の神社は、昭和十二年に再建し、昭和四十二年に現在地へ移転した。祭礼の執行は、町会長、奉讃会部長(氏子代表であり、昭和五十八年以後は推薦制)を中心におこなわれる。
 春神楽は、二月二十日頃、地内の神主五、六人による初獅子舞の神楽である。夏神楽は八月十五日から十六日におこなわれ、道路が舗装される以前は、前の石崎八幡神社と同じく、神官らの通り道には、砂をしきつめていた。
 根崎町の春祈祷は、おおむね四月二十日頃であり、祭主は亀田八幡宮の宮司三人が戸別に訪問し、神棚に家内安全を祈願する。お祓い料は近年、一〇〇〇円程度。夏祈祷は六月二十日頃におこなわれ、これまた亀田八幡宮の宮司が戸別に祈祷する。この際、事前に氏子代表が持参していた男女の名前を記した二枚のお札に祈祷をうけ、これを銭亀沢八幡社に奉納する。地内では、これを「大祓い」と呼んでいる。戸別に、五〇〇円のお祓い料を差し出す。なお、正月の初詣には、亀田八幡宮の宮司の来社はなく、大晦日から元旦にかけて、氏子代表を中心に六、七人が徹夜でこもる。氏子の七、八〇人ほどが、初詣をして、亀田八幡宮から取り寄せていた破魔矢などのお札を購入していく。
 皇室にかかわる年中行事についての祈祷も亀田八幡宮宮司によって執行される点を除けば、他は前述の石崎八幡神社と同じである。