武井家倉庫は、明治十三(一八八〇)年建築の主屋に隣接して、明治三八(一九〇五))年に建設された。昭和四十年代に国道の拡張にともない、正面部分を削ったが、外観は従前のものである。石崎が鰯漁で繁栄した時期の良質な煉瓦造倉庫で、貴重な遺構である。
個別解説は、銭亀沢編の執筆のための建造物調査によるもので『函館市史』都市・住文化編四章四節の個別解説の続編である。
調査員 中尾七重、高杉諭吏、沢田彩子、伊藤明子(千葉大学学生)
金井隆昌(武蔵大学学生)、花岡さえ子(函館市都市建設部)
[武井家煉瓦倉庫]立面図