コンブの育つところは、大平洋沿岸、親潮寒流の洗う地域である。コンブ生産量の地域別内訳は次のような割合であり、これを図7−11に示す。南から宮城1、岩手5、青森3の合せて9パーセントである。北海道に渡って、まず渡島16、胆振1、日高11、十勝1、釧路30、根室21であり、ここまでが太平洋の親潮沿岸である。次に根室海峡からオホーツク海に入った網走では1パーセント以下であるが、北の宗谷では11パーセントである。それより日本海に入った留萌、石狩、後志、檜山の各地域の生産量は1パーセント以下である。
北海道の日本海沿岸には対馬暖流が流れていて、そこにはコンブがあまり育たない。宗谷も日本海に面しているが、そこには北から冷たい流れが来ていて、日本海では宗谷にだけコンブが育つ。なせ、そのように差があるのであろうか。それは暖流には栄養塩類が少なく、寒流には多いからである。同図のコンブ生産分布図を見るとよく分る。