明治十二年の『官記辞令録』によれば、椴法華村初代戸長成田源之亟は、明治十二年十一月廿六日に任命され、その後『明治十二年函館支廳管内布達原書全』によれば、明治十二年十二月五日各村に戸長が配置されていることが記されている。(十三年一月一日より各戸長役場は実務を始めたものであろう。)
『明治十二年官記辞令録』(北海道蔵)
甲 履歴係
(朱書)開拓使平民 飯田東一郎
茅部郡小安・戸井・三ヶ村戸長申付之事
准等外二等 月俸金八円
十一月廿六日
依レ願出仕差免許レ之[等外三等出仕成田源之亟]成田源之亟
同郡 椴法華村 戸長申付之事
准等外二等 月俸金八円
同
『明治十二年 函館支廳管内布達原書 全』
第九拾八号(朱書) (北海道蔵)
當廳管下各郡内ヘ別紙ノ通戸長配置候條此旨布達候事
但右ノ外ハ郡区長ニ於テ戸長事務兼掌候義ト心得ヘシ
函館支廳 開拓大書記官 時任為基
茅部郡
椴法華村
右ヘ戸長 壱人
明治十二年十二月五日
(手書き原本では右側の日付の部分に付箋が付けられ、朱書で「此儀は省クベシ」とあるも活版印刷の方では、そのまま印刷されている。)