恵山地区衛生センターの開設

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 椴法華村では、昭和三十年代後半より化学肥料の普及、農業戸数の減少、海水汚染防止等の理由により、屎尿の処理に行詰りを来たし、屎尿処理対策は大きな社会問題となりつつあった。ちょうどこのような時、隣村の尻岸内町や戸井町でも同じ悩みをかかえており、昭和四十三年ごろより何度にもわたる協議が行われた結果、効果的な方法として事務組合を結成し、屎尿処理場を建設することに結論が出された。こうして昭和四十五年九月十五日恵山地区衛生処理組合が設立され、翌昭和四十六年八月二十九日、尻岸内町字高岱三十五番地の恵山地区衛生センターが着工され、翌昭和四十七年八月十日に待望の竣工式をむかえた。
 この時の処理場の処理能力は一日二十九キロリットル(約二万九千人分)で椴法華村、尻岸内町、戸井町の三町村の屎尿を余裕をもって処理できる設備であった。
 
  恵山地区衛生処理組合屎尿処理条例
   (要約)
  目的
   一条 この条例は恵山地区衛生処理組合、(以下組合という)の区域内における屎尿の収集及び処理について補廃棄物の処理及び清掃に関する法律に定めのあるもののほか必要な事項を定めることを目的とする。
   二条 収集した、屎尿を処理するため次の施設を置く。
      位置、亀田郡尻岸内町字高岱三十五番地
      名称、恵山地区衛生センター
  収集
   三条 組合区内の屎尿は組合が収集し処理する。組合は屎尿の収集、運搬等の業務を団体法人又は個人に委託することが出来る。
  投入日及び時間
   八条 屎尿の投入は次に掲げる日には投入することが出来ない。
      (1)日曜日、(2)国民の祝日
      (3)年末年始(十二月三十一日至一月七日)
      投入の時間は午前八時半から午後四時までとする。
 
 この条例は、最初昭和四十七年三月六日に公布され、その後何度か改正が加えられ、昭和五十六年十月一日から施行、適用されたものである。
 
   恵山地区衛生処理組合(昭和六十三年)
  屎尿処理  一日の処理能力 二十九キロリットル
        一日の収集量  二十四キロリットル
        施設、投入槽一基、消化槽二基、二次処理設備一式、汚でい処理設備一式、加温設備一式、給水電気設備一式
  塵芥処理  一日の処理能力 二十トン
        一日の収集量  十二トン
        施設、焼却炉(三機式・L型一基)、灰出設備一式、除じん設備一式、通風設備一式、汚水処理設備一式。