飯田漁場の鮮魚店送

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明治四二・六・一一  茅部丸  函館行
第一二号
 加藤鮫  一本 正味 三六〆 直二文四分
 代金         八円六四銭
 生鮪 大中小二三本 正味 二六二〆八四八匁
           直  三文七分
 代金        九七円二五銭
 〆        一〇五円八九銭
 船賃        一七円六九銭
 差引        八八円二〇銭
 
明治四三・七・一四  〓斉藤佐太郎舟便
第二九号
 生鮪 大中小五九本 皆掛 三四五〆七〇〇匁目
           入目  一三〆八二八匁目
           正味 三三一〆八七二匁目
           直  三文一分
 代金        一〇二円八八銭
     丁持貫々賃    五九銭
     口銭     六円一八銭
                  }二一円九一銭
     船賃    一四円
     会社迄運賃  一円一四銭
 差引        八〇円九七銭
 
大正元・八・一九  鳳至丸 函館行
 大々生鮪 一本   皆掛 四三〆六〇〇匁目
           内     四分入目
           正目 四一〆八五六匁目
           直段 八文
 代金        三三円四九銭
     船賃       七〇銭
     別船賃      一〇銭
     丁持貫々賃    一三銭 }二円九三銭
     会社口銭   一円
     店口銭    一円
 差引        三〇円五六銭
 
大正三・七・七 〓送 室蘭行
第一〇号
 生鮪 九本
 代金       一八四円〇七銭
     口銭    一八円四〇銭七厘
     運賃     九円      〓
 差引       一五六円六六銭三厘
 
 明治四二年六月、生鮪大中小二三本と加藤鮫一本を函館に船送りした。その船賃は一七円六九銭かかった。
 鮪は大中小二三本で九七円二五銭、鮫一本八円六四銭、船賃一七円差引いて手どり八八円二〇銭であった。
 大正元年の夏、尾札部で漁獲された四三貫六〇〇匁の大々生鮪(おおまぐろ)一本を汽船で函館へ送ると委託屋に四分の入目をとられ、さらに貫料一三銭、会社一円、店一円の口銭二円を引かれて、それでも三〇円五六銭だった。さすが大した大鮪であったものだ。大正元年の三〇円は漁家一ヵ月の生活費に充分な金高であった。