道路の整備

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自動車馬車等の車輛の往来が増大する中で、道路整備に対しても積極的な取り組みがなされた。次の資料は、昭和六年(一九三一)に起こった冷害凶作に対する救済事業の一つとしての道路改修工事に関するものである。
昭和六年十二月二十一日可決
 県費負担道改築ニ付意見
一、弘前市大字代官町地内弘前停車場線分岐点ヨリ土手町地内弘前市元標ニ至ル間

一、国道第五号路線延長百九十間 幅員五間 同市大字代官町和徳町地内弘前停車場分岐点ヨリ和徳町中津軽郡界ニ至ル間

一、国道第五号路線延長七百二十間 幅員五間 同市大字土手町松森町地内弘前市元標ヨリ中津軽郡界ニ至ル間

一、国道第五号(注、現国道七号)路線延長六百二十六間 幅員五間 同市大字土手町一番町地内弘前市元標ヨリ元寺町弘前警察署前ニ至ル間

一、弘前鰺ヶ沢線 延長四百十三間 幅員五間

以上
右各線ノ当市中央部ヲ貫通シ其ノ交通量多ク曾テ御庁ニ於テ調査セル調査表ニ見ルモ県下最高位ニ属シ枢要ナル路線ニ有之候処数年来之ガ路面著シク破壊シ交通上支障甚シキ実情ニ在リ曩キニ昭和五年十一月詳細具陳請願セルモ未タ実現ノ運ニ至ラス遺憾トスル処ニ候然ルニ今回凶作救済ヲ兼ネ失業救済事業トシテ各所ニ土木事業ヲ起ス御計画ノ趣ニ付キ凶作失業間接影響ノ甚大ナル当市ヲ中心トスル付近農村凶作救済トシテ前掲個所ノ適当ナル改築工事御執行相成様御配慮相成度市制第四十六条ニ依り意見提出候也
                 昭和六年十二月二十一日
                      弘前市会議長 工藤道生
 青森県知事 宮本貞三郎殿
(「弘前市会決議書綴」)