昭和十九年(一九四四)四月、市内各国民学校に海洋少年団が結成された。すでに大日本青少年団が結成されているのに、さらに海洋少年団が結成されたのは、海軍の少年兵育成の宣伝のためであった。戦争によって兵隊不足となった陸海軍は、小学生にまで手を延ばしていたのである。海洋少年団は海洋思想の修得や手旗信号、海軍式初歩調練あるいは海軍への慰問文送付などを行った。五月、青森県海洋少年団は市内各校海洋少年団に団旗を贈呈した。しかし、海洋少年団は翌二十年五月二十二日、本土決戦に備え、学校教育を事実上停止することを求めた「戦時教育令」の公布実施により、同日をもって解散となった。