上下水道の整備状況

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ここで、『第四次弘前市総合開発計画』により、上下水道の整備状況を見ておきたい。弘前市の水道用水は、岩木川等からの取水と市内四ヵ所の簡易水道により給水している一方、昭和六十三年十一月から浅瀬石川ダムを水源とする津軽広域水道企業団からの受水により市域の安定的な水量確保を図ってきている。一方、市民の生活様式はより高度化し日常生活のさまざまな面において水需要、水使用量を増大させてきており、快適な生活は水資源に大きく依存している。
 しかし、市域の主たる水供給源である岩木川は、季節的に河川流量の変動があることから、降水量等の著しく少ない時期には水資源の賦存と水需要との間にアンバランスが生ずるおそれも少なくない。このような状況の中で、今後さらに合理的な水利用と安定的な水供給を進めることが求められている。
 弘前市の公共下水道は、昭和三十七年度から事業に着手し、浸水の防除・生活環境の改善、河川等の公共用水域の水質保全等、健康で文化的な生活を実現するため、これまで市の重点施策の一環として精力的に事業の推進を図ってきた。これにより、市街地中心地の整備がおおむね完了し、引き続き市街地周辺部への管渠布設を進めている。今後は、岩木川流域下水道事業の促進と相まって市街地周辺部や岩木川左岸地区及び農村集落への普及拡大が望まれている。
 市民に安定的な水の供給と文化的生活環境を供与するため、上下水道の浄水施設や処理施設をはじめ各種の管渠の建設を進めてきたところであり、今後もこれら社会資本からのサービス機能を適正に維持していくため、的確な更新投資と追加投資を行い、投資の継続性を確保していく必要がある。しかし、これら社会資本の充実には多大な経費が必要であり、経営の健全化を図る一方、建設及び維持管理に要する経費については、受益の程度や財の性格に応じて適切な負担を図っていくことが求められている。