昭和59年(1984)1月15日 第21回日本選手権試合

国立競技場

新日鉄釜石 35-10 同大

釜石、同大の再挑戦を退け未踏のV6

昭和58年(1983)度 第21回日本選手権試合
1984年1月15日 G:国立競技場 R:真下 昇 KO 14:30
新日鉄釜石 35 10 同大
1 石山 次郎(能代工) 22 4 1 木村 敏隆(②広島工)
2 多田 信行(黒沢尻工) 13 6 C2 田井 俊秀(④大工大高)
C3 洞口 孝治(釜石工) 3 森川 進豪(①伏見工)
4 千田 美智仁(黒沢尻工) 3 T 1 4 大八木 淳史(④伏見工)
5 瀬川  清(釜石工) 2 G 0 5 高橋  聖(④魚津高)
6 高橋 博行(秋田高専) 2 PG 0 6 武藤 規夫(①延岡工)
7 泉  秀仁(秋田工) 0 DG 0 7 土田 雅人(③秋田工)
8 小笠原 常雄(盛岡工) 8 大久保 哲也(④長崎南高)
9 坂下 功正(宮古工) 2 T 1 9 児玉 耕樹(②高鍋高)
10 松尾 雄治(明大) 1 G 1 10 松尾 勝博(②延岡東高)
11 佐藤  勉(青森工) 1 PG 0 11 東田 哲也(③大工大高)
12 金野 年明(一関工) 0 DG 0 12 平尾 誠二(③伏見工)
13 金子 敦行(筑波大) 13 福井 俊之(②同志社高)
14 永岡  章(慶大) 17 8 14 岩崎 貞治(④大分舞鶴高)
15 谷藤 尚之(函館西高) 15 清水 剛志(②伏見工)

 釜石時代は続くが、なかには薄氷の勝利もあった。社会人準々決勝の九電戦で九死に一生を得た釜石は、準決勝で東京三洋を、決勝では東芝府中に快勝して釜石時代の旗を降ろさなかった。大学で2連覇を果たした同大が、釜石に3回目の挑戦を試みたが、今回はあまり相撲を取らせてもらえなかった。釜石は円熟の域に達したSO松尾雄治が試合を自在に組み立て、釜石の力を引き出す。7分釜石FWが同大FWを押して反則を誘い金野がPG。13分にはCTB金子が抜けて永岡がトライ。13分には石山が突進したラックから金野、佐藤でトライ(ゴール)。23分金野PG、26分ライン参加のFB谷藤が抜いて金子がトライ(ゴール)、と瞬く間に24−0と一方的な展開となった。同大はFB清水とSO松尾勝博が2トライを返したがそこまで。スタンドにはためく釜石の大漁旗にのみ込まれてしまった。未踏の日本選手権V6を飾った釜石時代はまだ続くことになる。