平成18年(2006)2月26日 第43回日本選手権大会決勝

秩父宮ラグビー場

NECグリーンロケッツ 6-6 東芝府中ブレイブルーパス△

雨中の決戦、両雄譲らず双方優勝

平成17年(2005)度 第43回日本選手権試合
2006年2月26日 G:秩父宮ラグビー場 R:相田真治 KO 14:00
東芝府中ブレイブルーパス 6 6 NECグリーンロケッツ
1 高橋  寛(帝京大) 3 6 1 久富 雄一(関東学大)
2 松尾 大樹(大東大) 3 0 2 網野 正大(関東学大)
3 笠井 建志(法大) 3 東  考三(鹿児島情報工)
4 大野  均(日大) 0 T 0 C4 浅野 良太(法大)
5 横山 恒雄(関東学大) 0 G 0 5 熊谷 皇紀(法大)
6 渡邊 泰憲(日体大) 1 PG 2 6 大東  毅(専大)
7 中居 智昭(熊本工) 0 DG 0 7 グレン・マーシュ(マヌレワ高)
8 ニコラス・ホルテン(ワイカト大) 8 箕内 拓郎(関東学大)
9 吉田 朋生(東海大) 0 T 0 9 辻  高志(早大)
10 日原 大介(日大) 0 G 0 10 安藤 栄次(早大)
11 ナタニエラ・オト(大東大) 1 PG 0 11 シェイン・オースティン(ストラットフォード高)
12 スコット・マクロウド(ワイカト大) 0 DG 0 12 向山 昌利(同大)
C13 冨岡 鉄平(福岡工大) 13 水田 雄也(関東学大)
14 廣瀬 俊朗(慶大) 6 15 14 窪田 幸一郎(日大)
15 松田  努(関東学大) 15 武井 敬司(日大)
交代【東】ルアタンギ・バツベイ(大東大)⑧、シオネ・ケプ(オークランド大)⑫、吉田大樹(同大)⑮ 【N】水山尚範(法大)②、猪瀬佑太(大体大)③

 ノートライゲームでもこんなにおもしろい試合があるのだ。ちょっとでも隙があればジャッカルしてボールを奪い返す。まさに玄人好みのプレーが満載だ。両チームの勝利への執念が、鍛え抜かれた強靭な体と技でぶつかり合い、一瞬とも目を離せない。東芝のSO日原とNECの安藤が2PGずつ決めて6−6。お互いにゴール前に迫るが決定打が出ない。昔、野坂昭如氏が「猛攻があれば猛守もある」と評したことを思い出す。終了間際東芝は日原が突進したが、ゴール前1メートルでNEC武井にタックルされたボールを、SH吉田が拾ってインゴールへ飛び込んだ。と思われた瞬間、ボールは非情にも吉田の手からこぼれた。ノーサイドの笛とともに両チームの選手は肩を抱きあい、健闘を称えあった。東芝は3冠王、NECは連覇という大きな果実を得た。観客も感動してスタンディングオベーションを贈っていた。この大会で早大トヨタを28−24で破る大金星を挙げて、ファンに感動を与えている。