テストNo.32 3国対抗(NZU・カナダBC・日本)第3戦

昭和45年(1970)3月29日 秩父宮ラグビー場

日本代表 14-46 NZ大学選抜

3国対抗、NZUに完敗

No.71★32 3国対抗(NZU・カナダBC.・日本)第3戦
1970年3月29日 G:秩父宮ラグビー場 R:江田昌佑 KO 14:30
日本代表 14 46 NZ大学選抜
1 川崎 守央(近鉄) 8 12 1 アラン・マクレラン
C2 小俣 忠彦(三菱京都) 6 34 2 ポール・バレット
3 下薗 征昭(八幡) 3 ケリー・マクドナルド
4 小笠原 博(近鉄) 2 T 2 4 ジョン・シャーロック
5 鎌田 勝美(近鉄) 1 G 0 5 ロジャー・ハウス
6 井澤 義明(早大) 0 PG 2 6 アレックス・マセソン
7 山口 良治(京都市役所) 0 DG 0 7 スティーブ・リーニー
8 松岡  智(三菱京都) 8 ギャビン・コーマック
9 今里 良三(近鉄) 0 T 7 9 ローリー・カラトー
10 藤本 忠正(早大OB) 0 G 5 10 アール・カートン
11 坂田 好弘(近鉄) 2 PG 0 11 リー・コリンズ
12 横井  章(三菱京都) 0 DG 1 12 グラハム・ソーン
13 島崎 文治(東洋工業) C13 ジェラルド・ケンバー
14 伊藤 忠幸(リコー) 6 8 14 デイブ・パルマー
15 萬谷 勝治(トヨタ) 15 エバン・テイラー
交代【日】石山貴志夫(朝日新聞)⑫ 【NZ】ピーター・ダンカン③、ホワード・ジョセフ⑫
得点:T山口、伊藤、G山口、PG山口2

 第1戦のカナダに快勝した日本もNZUにはまたも苦杯をなめた。カナダに比べてNZUのプレーは強靭さ、正確さ、集散の速さで優る。前半日本は山口、伊藤がトライを奪い8−12と拮抗したが、後半7トライを取られて完敗した。「NZU戦の敗因はボールが取れなかったこと。特にモールでは完全に相手にボールを支配された。(中略)現在のモールは単にボールを取るだけでなく、FWの新しい攻撃の武器として進歩しつつある。バックスの防御が厳しくなればなるほど、モールからのサイド攻撃の必要性は高まる。NZ遠征のときより彼らのモールが進歩した点はここにある。(中略)接近、展開、連続の三原則もボールが取れてはじめて可能であり、その他、各種の戦法や技術はすべてこの“生きたボールを取る”ことを基礎として組み立てられている。その最も基本的な時点で日本人に適したモールの研究に全力を傾注しなければならない」(『機関誌』Vol.19-6号、大西鐵之祐監督)。